介護施設の事例
施設名: 訪問リハビリテーション
変形性関節症の方がリハビリと関係のない雑用を頼む事例
対応者
対応者 作業療法士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 A2
認知症の状況 Ⅰ
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
変形性関節症の方がスタッフにリハビリと関係のない雑用を頼んでくる。
これ以上は手伝えないことを伝えたが、しばらくするとまた頼み事が増えた。
上司やケアマネージャーに報告し、利用者の困りごとを解決する方法を模索することが重要。
トラブルが起きた背景
Nさんは股関節の手術後に脱臼をおこされた方でした。
しかし心疾患を抱えていた為、再手術を受けることができずそのままの状態で1人暮らしを続けている80代の女性でした。
認知面においては軽いもの忘れがある程度で、日常における意思疎通はしっかりと図れる方でした。
私は週1回、リハビリを提供する為にご自宅へ訪問をさせてもらっていました。
数回の訪問を経て、お互いに打ち解けてきた頃から徐々にちょっとしたお願いをされることが増えてきました。
足の痛みも強く思うように体を動かすことができないことも知っていた為、業務外にはなりますが少しだけならと郵便物を取り込む、重たい物を運ぶなどのお願いを聞き入れていました。
しかし回数を重ねるごとにお願いの数が2つ3つ、4つと増えていき、契約上は60分の訪問リハビリ提供のはずが滞在時間70分、80分と増え業務時間に支障をきたすようになりました。
最終的には洗濯物の取り込みやごみ捨てまで依頼されたため、このままでは良くないと思い意を決してNさんに「お手伝いしてあげたいのはやまやまだけど、次の方の時間に遅れてしまうので。」とやんわり伝えました。
その直後は頼み事の数が減りましたが、またしばらくすると増えてくるといったことが退職するまで続いていました。
対応者の中での対応
上述の通り、意を決して「お手伝いしてあげたいのはやまやまだけど、次の方の時間に遅れてしまうので。」とやんわり伝えましたが上司に報告するなどの行動には移せませんでした。
私の方もリハビリ以外の業務をずるずると引き受けてしまったという負い目があったことや、このようなちょっとしたトラブルはよくある業界なので、上手くかわせなかった私のことを逆に咎められるかもしれないなど勝手に思い込んでしまったからです。
やんわりとでもこれ以上はできないことを伝えた点は良かったと思います。
しかしながら、たまたま退職が(別理由です)重なった為にトラブル回避できただけで、継続訪問していたら困り事は尽きなかったと思います。
やはり、今考え直しても上司の小耳に挟む程度には報告すべきだったと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
意思の疎通がしっかりと図れる方だったので、もっと具体的に私の職種ではなぜ家事のお手伝いができないのかをお伝えすれば良かったかなと思います。
その上で上司にも報告をします。
また担当のケアマネージャーに利用者様の生活する上での困り事を私の方から伝えて、支援の内容をプラスできるならしていただけるよう、検討してもらうことも考えれば良かったかなと思います。
訪問の現場はスタッフの単独行動が比較的多いです。
その上パートということもあり、他のスタッフとのコミュニケーションを私自身が図れておらず相談しにくかったことも一因にあるかと思います。
例えばネットなどを介して、同じ利用者様を担当するスタッフ同士がその日あったことを書き込めて、直属の上司も確認できるようなシステムがあれば改善につながるかもしれません。
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