介護施設の事例
施設名: 通所介護(デイサービス)
職員が認知症を理解せず備品持ち帰りを指摘した事例
対応者
対応者 介護職員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J2
認知症の状況 Ⅲa
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
職員が認知症を理解せず家人に備品持ち帰りを指摘した
症状である収集癖を理解せず、家族に連絡した
持ち帰る行為があれば、気を紛らわせる。家族への伝え方、他の利用者へのトラブルにも配慮する
トラブルが起きた背景
Hさん75歳で認知症があります。
医師より通所介護を勧められてデイサービスに週4回通う事になりました。
理解度は、聞いたその時は理解できますが10分程度すると忘れてしまいます。
ご主人が他界されたのは1年前で、その後同じことを何度も言い仕事中の娘さんに何度も携帯を鳴らし、娘さんも対応に戸惑いました。
休憩時間に何かあったの?と折り返しの電話をしても「私電話かけていない」と忘れています。
娘さんも当時は母が認知症になっているとは気がつかずに、仕事中に何度も携帯を鳴らされて困るので母親に「仕事しているから電話はその時間はとれない。と何度も言ったでしょ」と怒りながらの対応でした。
その様な状態が1か月継続し周囲の人に認知症じゃない?と言われて受診し、医師から認知症が進行していますと説明を受けました。
その後、介護保険を申請。
要介護2の認定でデイサービスを利用しています。
ある日、デイサービスセンターのT介護員から連絡があり、Hさんが施設の備品を持ち帰るので返して下さいとの内容でした。
その時は娘さんも「すみません」と対応しましたが、その話をご主人にしたら「お母さん認知症があるからデイを利用しているのに言い方が不愉快だ」とデイサービスへクレームをあげました。
対応者の中での対応
施設の備品とは、トイレットペーパー・お箸・レクで使用した備品などです。
娘さんも日中お仕事をされており、デイサービスから帰宅後に娘さんの仕事が終わり自宅に着くので、母がその様な備品を持ち帰っていた事は言われるまで気がつきませんでした。
居室にある引き出しを開けるとお箸やレクの用品、鞄を見るとトイレットペーパーもありました。
デイサービスの悪い点は、Hさんは認知症があり1つの症状である収集癖を理解せずに、家人に備品を持ち帰るとの連絡を唐突に入れた事でした。
今後同じ事例が起きた時の対処法
物を集める理由としては、孤独感から周りの注目を引く、物不足の時代に育ち紙が大変貴重品であり、お箸も毎日使用する貴重な物だからとっておく、非常時にないと困るから集めておこう、という背景があります。
また、どこに片付ければ良いのか分からないから鞄に入れておこう、タンスにしまおうと取り込んでしまいがちです。
デイサービスの備品を持ち帰ったことが問題ではなく、持ち帰らせた施設のケア不足が問題です。
行動をよく観察し、備品を鞄に入れようとした時はコミュニケーションをとり、お話をするか違う所に気持ちが行く様に配慮しないといけません。
家族に対しても言い方を間違えれば家族も母親に怒りますので、病気に対しては良くありません。
また集めた意図を考えて必要な物を渡しそっと元に戻す、他者とのトラブルにならない配慮が必要です。
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