介護施設の事例

施設名: 特別養護老人ホーム

高次脳機能障害の方が玄関先で誰にでも声を掛ける事例

対応者

対応者

対応者 看護師

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況 Ⅱa

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

高次脳機能障害の方が玄関先で誰にでも声を掛ける。

中学生のお母さんから連絡が入り、自分が目を離した時の出来事だったので管理が出来ていないと注意を受けることを心配してしまいました。 Tさんがいつも声をかけていることも知っていましたし、Tさんを注意すること、その中学生に帰ってもらうことだけしか考えませんでした。 自分がした対応は間違っていたと思います。なぜならその中学生はきっと飴玉を欲しがっていた施設の利用者に善意で持ってきたと思うからです。Tさんに帰れと言われ悲しい表情で帰っていく姿を見た時、なぜそのような対応しかできなかったのかと後悔しました。その時に自分も玄関から姿を現し中学生に声をかけてTさんとの会話の手助けができたはずです。問題が起きる、クレームが入ることへの回避だけしか考えませんでした。中学生の気持ち、Tさんの気持ちを考えることが出来なかったことを恥ずかしく思います。Tさんは糖尿病を患っているので間食することは阻止する必要があります。

もしまた施設の前を中学生が通りかかった時には、コロナで今は許されませんが施設の利用者と会話ができるような働きかけができると良いと考えています。もっと施設近隣の方とコミュニケーションが図れる環境づくりが今の目標です。

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トラブルが起きた背景

Tさんは高次脳機能障害があり身の回りのことはほとんどできない状態でした。一日一回玄関先で15分ほどの車椅子散歩が日課でした。施設内の玄関から外の道路は30メートルほど離れていますが、そこを通る人が気になるのかいつも「おーい」と声をかけていました。ほとんどの方がその声掛けに足を止めることはありません。10月の少し涼しくなってきたころ、いつものように玄関で車椅子散歩をしていた時、私が他の利用者さんの移動の援助でその場を離れた時一人の中学生が通りかかりました。Tさんはいつものように「おーい」と声をかけました。するとその中学生は呼ばれたと思いTさんのもとに駆け付けTさんにこう言われました。明日、飴玉を3つ持ってきて。その優しい中学生は学校からの帰り道、飴を買って帰宅しました。そして母親に事情を話し次の日、施設に飴玉を持ってきました。しかしTさんは玄関からその中学生に「帰れ、帰れ」と言って飴玉を受け取ることはありませんでした。なぜなら中学生の母親が心配して施設に連絡し私がTさんに問いただし注意したからです。その中学生は飴を渡すことが出来ず悲しい表情で帰っていきました。

対応者の中での対応

中学生のお母さんから連絡が入り、自分が目を離した時の出来事だったので管理が出来ていないと注意を受けることを心配してしまいました。
Tさんがいつも声をかけていることも知っていましたし、Tさんを注意すること、その中学生に帰ってもらうことだけしか考えませんでした。
自分がした対応は間違っていたと思います。なぜならその中学生はきっと飴玉を欲しがっていた施設の利用者に善意で持ってきたと思うからです。Tさんに帰れと言われ悲しい表情で帰っていく姿を見た時、なぜそのような対応しかできなかったのかと後悔しました。その時に自分も玄関から姿を現し中学生に声をかけてTさんとの会話の手助けができたはずです。問題が起きる、クレームが入ることへの回避だけしか考えませんでした。中学生の気持ち、Tさんの気持ちを考えることが出来なかったことを恥ずかしく思います。Tさんは糖尿病を患っているので間食することは阻止する必要があります。

今後同じ事例が起きた時の対処法

もしまた施設の前を中学生が通りかかった時には、コロナで今は許されませんが施設の利用者と会話ができるような働きかけができると良いと考えています。もっと施設近隣の方とコミュニケーションが図れる環境づくりが今の目標です。

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