介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

利用者がヘルパー訪問に納得せず入浴介助を拒否されてしまった事例

対応者

対応者

対応者 介護福祉士

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況 わからない

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

訪問ヘルパーの利用を介護者が納得しておらず拒否されてしまった

回数を重ねるうちに関係が作られ拒否されなくなった

ヘルパーの訪問の必要性を納得していただく。現場の状況を責任者に伝える

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トラブルが起きた背景

Sさんは糖尿病を患い、右足の甲から先半分を切断されています。

歩行時はバランスを崩されることもあり注意が必要です。

奥様はお元気で、Sさんのお世話をしっかりとなさっておられるのですが、Sさんは亭主関白なタイプの方なので奥様の言われることをなかなか受け入れません。

Sさんはお風呂が大好きですなのですが、長湯をされることが多く、体力が奪われご自分で湯船から出ることができなくなってしまうことがありました。

奥様の手を借りても出られず、救急車を呼ぶこともしばしばでした。

奥様は、長湯をやめてほしいと何度も伝えたのですがSさんは一向に受け入れず、これ以上救急車のお世話になるのは避けたいし、入浴の危険もあるためにヘルパーの訪問を依頼されました。

しかし、Sさんはヘルパーの訪問を快く思っておられず納得もされていない様子でした。

私が訪問してもほとんど会話も成立しません。

入浴の際の介助についてお伝えしてもほぼ無反応でした。

仕方なく「入浴の危険を避けるために浴室内に入らせていただきますね」とお伝えしSさんと一緒に浴室内へ入ろうとすると、大声で「いいからいいから大丈夫だ」と言われ、扉を閉めて浴室内に入れてくれませんでした。

対応者の中での対応

奥様に状況を伝えると「いいです、あまりしつこく言うと後が余計に大変になるので」とのことでした。

サービス提供責任者に連絡すると、仕方がないから早めに出るよう何度も声を掛けるように、という指示を受けました。

その指示に従い、数回に渡り脱衣所から入浴中のSさんに安否確認の声掛けや、早めに出るように声を掛けました。

Sさんはその都度「はい」と返事をしてくださいました。

浴後はお疲れになっておられ、立位がやや不安定な状態でしたので着衣介助の声掛けをしましたが、拒否はありませんでした。

Sさんはヘルパーの訪問を快く思っておられませんでした。

それでも、お互いに話をしていくうちに関係が作られていくことがあります。

わずかな時間しかないかもしれませんが、ヘルパー訪問の説明だけでなく何気ない会話ができれば良かったなと思いました。

今後同じ事例が起きた時の対処法

まずは、Sさんに入浴の危険についてご理解いただき、ヘルパーの訪問の必要性を納得していただくのが一番大事だと思いました。

現場のヘルパーだけではそれは無理なので、サービス提供責任者に状況を伝え、ケアマネージャーさんにも情報共有していただき、Sさんに働きかけることが先決だと思います。

現場の状況を可能な限り詳細にサービス提供責任者に伝えることが、ヘルパーとしてできることだと思います。

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