介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護(ホームヘルプ)サービス提供責任者関節リウマチ

対応者

対応者

対応者 サービス提供責任者

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 女性

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トラブルが起きた背景

事業所と訪問が併設された施設で、兼業のサービス提供責任者として働いているのですが、訪問介護にちょっと困った利用者さんがいました。
Sさんという女性ですが、若い頃は家政婦をしていたそうで、部屋の隅のホコリや洗濯物のたたみ方までとにかく細かくチェックする人です。
そして何よりすごいのがお喋りで、一日部屋にいるせいか、訪問したヘルパーの後をずっとついて回り、1秒も途切れず話しかけまくるので、相づちを打つだけで時間が過ぎてしまうほど。
手を止めずにいると「ちゃんと相手をしなさい」時間内に作業が終わらないと「仕事が遅い」と怒られ、最後はいつも「私が若い頃ならこんな雑な仕事は許されなかった」と昔話が始まり、どんなにうまく切り上げても時間をオーバーしてしまいます。
更にサービスが終わっても「次に来るときは買い物をしてきて」とお金を渡したり、「知り合いの家で電球がつかなくなったから行ってあげて」など、介護ヘルパーと家政婦の業務を完全に勘違いしている様子。
しかもその日のヘルパーの仕事の中身をいちいち電話で事務所に報告してくるため、ヘルパーがうんざりして次々担当を降りてしまうのです。
これ以上続くと誰も訪問できなくなるので、Sさんに了解を取った上で男性ヘルパーに入ってもらうことにしました。
Sさんの時代は「家事は女性がやるもの」であり、「男性の仕事に口を出してはいけない」というのが習慣になっていたらしく、最初は戸惑っていたようですが、「今は男性が家事でお金をもらえるのねえ…」と感心するようになったとか。
女性と違って男性へのお喋りは遠慮が出るのか、あまり話しかけることもなくなり、仕事の方も以前より大目に見てくれるようになったそうです。
事務所への電話だけは相変わらずですが、それも「まあ、頑張ってくれてるんだしね」と短めに結んでくれるようになりました。

対応者の中での対応

男性ヘルパーを女性利用者につけるというのは一種の賭けでしたが、ご高齢の女性は何故か男性に甘い方が多いようです。
ご自身の息子さんと重ね合わせてしまうのかもしれませんが、細かくケチをつけることはなくなったので、良い方に転んだのだと思います。
ただ、男性に家に入ってほしくないと思う方もまた多いので、相性によっては大惨事だったかも…という可能性だけは肝に銘じておきたいです。

今後同じ事例が起きた時の対処法

独居のご高齢者は寂しがっている方が多く、ヘルパーが訪問するとついついお喋りしてしまうという報告は多く見られます。
ただ、それで時間をオーバーしたり仕事が中途半端になってしまっては本末転倒です。
何より、年代的に家政婦と介護ヘルパーを混同している方は多いので、保険から料金を支払っているという説明を最初にしっかりしておくことが大切だと思います。
なかなか難しいですが、そのためにはサービス提供側も、日々変わっていく介護保険の勉強をきちんとしておかねば…というのが最大の課題だと考えています。

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