介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護(ホームヘルプ)サービス提供責任者なし

対応者

対応者

対応者 サービス提供責任者

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 わからない

認知症の状況 わからない

性別 女性

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トラブルが起きた背景

精神疾患をお持ちのSさんはまだ30代なのですが、精神状態の浮き沈みにより家事が自分でできないとのことで、障害枠で週1回の訪問介護が入っていました。
掃除とゴミ出しが主なケア内容ですが、とても人見知りのSさんからはケアに入る際、様々な条件が出されました。

・予定通りの日時に訪問すること
・顔見知りのヘルパーさんだけが入ること(来られない時は時間変更、代行はしなくていい)
・ゴミ袋の中身はSさんに見せて確認すること
などなど。

幸いヘルパーさんとも気が合って、数ヶ月は平和に過ぎていたのですが、ある日Sさん担当の相談員から連絡があり、ケアをもう1日増やしてほしいと言われました。
Sさんの希望の曜日を聞き、担当ヘルパーも予定が空いていたのですぐに話は決まり、相談員にもOKの連絡をしたところ、Sさんには彼女の方から連絡してくれるとのこと。
さっそく翌週、担当ヘルパーが新しい指定日時に訪問すると、何度チャイムを鳴らしてもSさんは出てくれません。
買い物にでも行ったのかと思い待ちましたが、帰ってくる気配はなく、結局その日は事業所に連絡の上でキャンセル扱いということになりました。
Sさんに電話しても通じないため、相談員の方に連絡すると彼女は驚いた声で言いました。
「今日行っちゃったんですか?Sさんにはまだ連絡できてなかったのに!」
そう言われても、相談員に増回OKの連絡をしたのは10日近く前の話です。
呆気にとられて事情を聞くと、Sさんは精神状態が下降していると一切電話に出なくなるため、10日前から相談員も連絡が取れず、結局本人にだけは増回決定の話が伝わっていなかったそうです。
家にはいたけれど、予期していない訪問のチャイムに怯えたSさんは居留守を使って部屋で震えていたらしく、相談員からは「予定外の訪問はしないよう言ったじゃないですか!」とこちらも怒られてしまいました。
最終的には契約打ち切りとなり、その後の訪問はできなくなってしまいました。

対応者の中での対応

人見知りで精神的な浮き沈みが激しい方だというのはわかっていたので、ケア増回も慎重に進めればよかったと思います。
あらかじめご本人から希望の曜日と時間の指定があったのだから、実際にヘルパーを派遣する前にこちらが相談員に最終確認の連絡をするべきでした。
関係者全員と連絡を密に取れなかったことが、契約打ち切りに繋がってしまいました。

今後同じ事例が起きた時の対処法

精神疾患や認知症をお持ちの利用者さんは、きちんと連絡をしても「言った」「言わない」の水掛け論になることが多いです。
ケアに関わる事業所や職員全体での連携を強化するのはもちろん、何かあった時に相談しやすい雰囲気を作っておくことも大切です。
ケアに入るということは、お金が発生するということなので、一つの事業所だけで話を進めたら全体のバランスを崩すことになりかねません。
関係者に話して終わりではなく、確認と了承を得てからGOサインと出すというやり方を徹底しないと、今後の信頼関係にも響いてしまいます。

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