介護施設の事例
施設名: 小規模多機能型居宅介護
小規模多機能型居宅介護介護職員認知症
対応者
対応者 介護職員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J2
認知症の状況 Ⅱa
性別 女性
トラブルが起きた背景
Yさんは一人暮らしでした。しかし認知症がほとんど見られないどころか、携帯ゲーム機での脳トレや折り紙の物作りに意欲的です。小規模多機能のデイサービスにも喜んで参加していました。本人とご家族の意向で、デイサービスのない日には訪問介護を利用していましたが、次第に困った症状が現れ始めたのです。老年期うつの傾向が見られ「私は狙われている」と言い始め、家の中も散らかっていきました。ただし症状は自宅でのみ見られたので、なるべくデイサービスの利用をすすめました。本人も自覚があったため、積極的にデイサービスに参加していました。しかしある日遂に、訪問介護に行ったスタッフが「財布を盗った」と言い始めたのです。ほぼクリアな方だったので、ごまかすこともできず、犯人扱いされたスタッフはやむなく訪問介護からはずされました。その後スタッフの泥棒扱いはなかったものの、物をしまった場所を覚えられない、片付けられないとうつ病の悪化が見られました。そしてご家族と本人の希望もあり、グループホームへの入所となりました。賑やかな場所が好きだったYさん。入所して安心したようで、うつ病は改善し、趣味の折り紙に打ち込んでいると聞きました。
対応者の中での対応
スタッフを最も悩ませたのは、物盗られ妄想がある一方で、Yさんがほぼクリアだったことでした。金品を盗んだ扱いをされたスタッフは、自宅・施設ともにYさんに近づくことができなくなってしまったのです。ただYさんは男女問わず、若いスタッフがお気に入りでした。被害を受けたスタッフは日頃施設を支えるベテランだったので、若いスタッフは率先してYさんの担当を引き受けました。キャリアの浅い若いスタッフが一丸となった、貴重な経験となりました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
家の中が荒れ、被害妄想が現れ始めた時点で、いつか物盗られ妄想が発症することは予想ができました。そこで重要となったのは、スタッフがYさんの私物の保管場所をなるべく具体的に把握しておくことでした。実際、「○○がなくなった」と施設への電話で呼び出されることが度々ありました。しかし日頃の自宅での様子やほかのスタッフの申し送りから、ある程度しまい込んでいる場所は予想ができたため、探し物を速やかに発見できて助かったと感じたことが何度かありました。ただ特に金銭の保管については、うつ病の兆候が見られ始めたときに、優先的に対策を立てるべきだったと思います。
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