介護施設の事例

施設名: 通所リハビリテーション(デイケア)

通所リハビリテーション(デイケア)管理者(施設長・ホーム長)関節リウマチ

対応者

対応者

対応者 管理者(施設長・ホーム長)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況 Ⅱb

性別 男性

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トラブルが起きた背景

一般的に言われることですが、旦那さんを残して奥様が亡くなった場合、一気に老け込む。その反面、奥様が残された場合、一時期の落ち込みはあるけれど精神力が強い・・・とよく言われます。
通所リハビリにご夫婦で来所していた方がいたのですが、ある日奥様に末期がんが発覚。この方、二人暮らしで遠方に息子様がいらっしゃるのですが、このまま奥様を旦那様と一緒にしておくことが出来ないという事でお二人を息子様がお住まいの場所に転居するよう勧めたそうなのですが、旦那様の強いご意向で転居はしないと。結局ギリギリの状態までご本人にガン告知はしておらず、お二人での生活を継続することになったのですがそれから3か月程経った頃、いよいよ症状も強くなり奥様が入院することとなりました。

旦那様は本当に奥様を愛していらっしゃったのでしょう。献身的にお見舞いに行くのですが、さすがに旦那様の疲労も限界で、おそらく食生活も滞ってしまっているのでしょう。通所するたびに活気がなくなり体も細く、リハビリの評価数値もどんどん下がっていく始末。一応在宅で入る事が出来るサービスを極力配慮して頂くようケアマネさんへ依頼しておりましたが、元々の自立度は高く介護度もせいぜい要介護1程度。区分変更を掛けたところで・・・というところもありましたので、レスパイトを想定しないサービスでありながら本位ではありませんが、まずは通所リハの利用回数を増やし、せめて昼食だけでもしっかりとしたものを確保し、ある程度の時間しっかりと体を休める時間を確保するという部分を前提として、リハビリに関しても体力を見ながら実施する方向へとシフトチェンジしました。

そうすると単価の問題が出てくるので、徐々に単価が安く介護サービスが受けられるデイサービスであれば利用回数ももう一回くらい増やす事が出来ると私たちとケアマネよりそれぞれご家族、ご本人へ連絡し、2か月程度でようやくデイサービスでの介護サービスを受けられる体制を確保できた事例です。

対応者の中での対応

施設内でのトラブルか??というとそうではなく、むしろ在宅での生活環境の悪化が通所に支障を来しているという点からリハビリの観点を超えて、環境調整を図る事が必須となった事例と認識しております。この点においては、今現在言われている「多職種連携」という観点がとても大きく活かされた場面だったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

利用者さんのサービス展開を考える時、どうしてもサービス提供事業所側だと自分が展開しているサービス内容に固執してしまう傾向は誰にでもあるもの。同じように、ケアマネに関しても元々していた職種によって舵切りが大きく変わっていくことと思います。ですが、やはり自分たちの場所で完結できないものに関しては永続的に自分たちの仕事の範囲を超えて手伝っていくというのは、福祉の専門職として認識が違うと思います。結局余計な手出しを続けることで、アセスメントする方とすればその点の課題を抽出できず、「その点に関しては自立出来ている」というアセスメント結果となってしまいます。
範囲を超える部分に関しては、気づいたけれど自分たちが介入できない部分なので何か考える事は出来ないのかと必要な機関へ投げかけていかなければいつまでもその方たちは動くことはありません。でもそれは僕ら自身がそのきっかけを奪ってしまう事になってしまうわけですので・・・その点でも僕は職種分離と多職種連携というところは絶対的な部分と考えております。

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