介護施設の事例

施設名: 通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)理学療法士認知症

対応者

対応者

対応者 理学療法士

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況 わからない

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Sさんは脳血管疾患なのですが、著名な麻痺はなく、その疾患による認知症を合併していました。動作レベルは歩行器で見守りレベルなため、施設内は歩行器見守りで移動。自宅内は伝い歩きで生活されています。トイレ動作も見守りレベルでした。ある日の午前中、リハビリ終了後、いつもは最後にご本人様の希望でトイレ誘導をリハビリスタッフで行っていたのですが、その日は担当者会議など次に控えている仕事で予定が詰まっていたため、デイケアの女性介護士にトイレ誘導をお願いしました。その昼休みにデイケアの責任者の男性介護士と先ほどトイレ誘導をお願いした女性介護士から話がありました。内容はトイレ誘導時、Sさんからセクハラがありスタッフが困惑したといった内容でした。また話を聞いていると近頃のSさんの脱抑制が著明になってきており、入浴介助時に女性スタッフの胸を触るなどといった行為も発生していることが発覚しました。早急にデイケア責任者とケア担当ケアマネ、家族様と連絡をとり極力対応は男性スタッフで取り組むまた女性スタッフ同伴時は二人介助で策を立てました。しかし、Sさんの矛先は他のデイケア利用者様にもむき、他利用者様に暴言や暴力行為も出てきたため、家族様に急遽相談をしグループホーム入所となり当施設の利用を中止しました。また、そのときにトイレ誘導をお願いした女性介護士もセクハラの一件で退職してしまいました。

対応者の中での対応

悪かった点として、普段のデイケア利用時、特にリハビリ職が関与していない主に入浴場面やデイケア利用中のトイレ時の反応を共有できていなかったこと。またご家族様より、病前で性格を聴取した際にアスペルガーもしくは自閉症のような特徴を顕著に確認できたため、今回疾患による脱抑制によりそれ拍車がかかってしまったか。事前にそこまでを相談し、主治医より投薬などの視野も検討すればよかったかとも思えた。(本人及び介助者のDVを防ぐため)
良かった点としてはご家族様との信頼関係は良好に組めていたため、早急に相談できた。

今後同じ事例が起きた時の対処法

まずは、家族面談の際に病前性格を把握し、ご本人様に合った活動の提供や過ごし方などの環境をもっと調整する必要があったと思います。事故が起こる前に事前にこの利用者は男性対応なのかはたまた女性対応なのか事前に割り振りを行い、座席等の調整も行う必要性があります。また今後、認知症による性格の変貌は一部の環境だけでなく、今後高齢者が増えていく社会の中でよく見かける景色と考えられます。もともとは優しい性格の人も中にはいらっしゃるので初めから大変な利用者と考えるのではなく、病前性格を知り、家族様と情報共有を行ったうえで信頼性を築き、何かあった際に行動ができるようにパイプを作るのが大切です。

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