介護施設の事例
施設名: 通所介護(デイサービス)
通所介護(デイサービス)介護職員脳血管疾患
対応者
対応者 介護職員
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J2
認知症の状況 Ⅱa
性別 女性
トラブルが起きた背景
Tさん 86歳 車椅子 軽度の片麻痺があり半年前からデイサービスセンターへ週2回来られています。
長男夫婦と2世帯で住まれていますが長男夫婦も共働きの為、デイサービスに行かれない日は近所在住のTさんの妹が来られ食事や排泄のお世話をされています。
嚥下が悪く食事は刻み食を食べられており、固い物や飲みこみにくい食材は自宅では使用しない様に家族も心がけていました。
デイサービスセンターの食事は館内の厨房で作り、厨房から利用者が食事をされるフロアーまで距離があるので3段の配膳カートを使用しています。
トレイにセッティングされた食事と食べられる利用者のフルネームと食事形態が記入された卓上名札が置かれています。
ある日デイサービスセンターに新しいS介護職員が入職しました。
食事の配膳も終わり、利用者が食事をされ10分程度経過した頃にTさんが「これ私の食事と違う」とS職員に訴えました。Tさんと同じ苗字のもう1人のTさんの食事でした。
別のTさんは昔から食べる事が好きで、息子夫婦と回転寿司に行かれても座る前にお寿司をとられ食べられている事もあります。認知症の発症後は食べた事を忘れて夕飯が終わっても「ご飯まだですか」と家族に
何度も聞かれる事があります。食事形態は普通食です。
嚥下状態の悪いTさんは食事が呑み込みこみにくいと感じて卓上名札を見たのでした。
早く気がついたので大きな事故には繋がりませんでしたが、Tさんは不安になりその日は食事をとられませんでした。
職員は丁寧に謝罪しご家族にも連絡。大きなクレーム事故にはなりませんでした。
対応者の中での対応
今回の事例で悪かった事は、同じ苗字の方でフルネームを確認せずに介護職の思い込みで食事形態の違う利用者へ配膳をした事です。
介護職員は入職日の仕事であり、利用者の氏名と顔がはっきりわからず配膳時に上の苗字だけで「Tさんですね。」と食事をセッティングした事です。
刻み食のTさんが、早くにいつも食べている食事ではない事を訴えたので職員も気がつきましたが、食事形態の間違いは窒息し死亡するケースや窒息した時に詰めた食事を取り除く事ができたとしても、脳症になり重たい後遺症が残る事もあります。
今後同じ事例が起きた時の対処法
介護現場では、日々の同じタイムテーブルの仕事はマンネリ化をする傾向も高くミスを起こしやすい状況、場面があります。
昼食時は、特にバタバタとする時間帯でもあり流れ作業になりがちですが食事形態はそれぞれ病気やアレルギーにより違います。
間違えて自分と違う形態の食事を食べた事によってショック状態や死に至る事もあります。フルネームでの確認は基本です。
フルネームを確認しても利用者に認知症がある場合は、違う人の氏名で介護職員が呼んで確認しても「はい」とうなずかれる場合もあります。
介護職員が利用者の氏名と顔が一致できる様にする事や、特に同じ苗字の人は慣れた職員に聞きながら配膳をする事。
食卓名札に顔がわかる様に利用者の写真を張る事も誤配の予防には有効だと思います。
命に係わる作業なので、流れ作業にならない様に1つ1つ確認し丁寧な仕事をする事が重要です。
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