介護施設の事例
施設名: 居宅介護支援事業所
居宅介護支援事業所ケアマネージャー(介護支援専門員)なし
対応者
対応者 ケアマネージャー(介護支援専門員)
対応者 男性
お相手
寝たきり度 A1
認知症の状況 Ⅱb
性別 男性
トラブルが起きた背景
山間部の集落にある自宅で長男夫婦と同居しているRさん。長男夫婦とも朝から仕事に出ており、日中は一人暮らしですが特にやることがなく、昼間からお酒を飲んでしまうことが多くなっていました。運動量を増やすことや地域の方との交流のため、デイサービス利用をしていましたが徐々に飲酒量が増え、時には朝から飲みデイサービスの送迎時には酔っぱらってしまっている状態でした。眠ってしまっていることも多くデイサービスが利用できないことも増え、家族の方にも相談を始めます。お酒をおかない与えないと手段を考えますが、ご本人は酒がないと怒りだしたり暴れてしまったりで手に負えません。お酒を渡せばおとなしくなるので結局飲酒してしまいます。お酒を断つことは難しく、周りがどんなに言ってもやめられず。朝のお迎えの時に酔っぱらっていたり起きられなかったり、行かないと拒否が強かったりで、計画通りにサービスが利用できなくなってしまいました。改善は難しくしばらく同じような状態が続きましたが、最終的には体を壊し入院となってしまいました。
対応者の中での対応
朝のお迎えの際に酔っていたり眠ってしまっていても、時間をずらして半日、短時間でもデイサービスを利用してもらうなど自宅、お酒から離れる時間を作る手段を提案できれば、また違った結果だったのかなと思います。
今後同じ事例が起きた時の対処法
診察の際に同行し医師へ現状を伝えることをお勧めします。アルコール依存症は本人だけの問題ではありませんので、取り巻く環境や周囲の人のかかわり方が大きく影響します。ケアマネ、家族、サービス事業所、医療が連携して断酒に取り組む必要があります。お酒以外に夢中になれるものや時間を日ごろから準備しておくこともおすすめです。入院や、ショートステイを経て一時的に断酒できたとしても、今までと同じ環境の自宅に戻ればまた飲酒を再開してしまいます。精神的にも物理的にも孤立してるケースが多く、人や社会との接点を増やせるような支援が自分の住んでいる地域にあるのか、確認しておくとよいと思います。
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