介護施設の事例

施設名: 通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)看護師なし

対応者

対応者

対応者 看護師

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況 Ⅲa

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Nさんは軽度の認知症があるものの、ご家族の都合で同居することができず、ある程度自分のことはできることからデイサービスと訪問介護を併用して1人暮らしをしています。
また膀胱がんを患ったことからストーマ装具を取り付けており、そちらの管理のために訪問看護も利用しています。
普段は週5日ほどデイサービスを利用して日中は施設で過ごしてもらっているのですが、ご近所で様々なトラブルを起こしているらしく、ご家族に対して苦情が来ることも少なくないようです。
そしてそんなトラブルの中でも特に危険なものとして問題視されていたのが、ボヤ騒ぎです。訪問するたびに台所のグリルでパンを焼いているのですが、そのことを忘れて誰かが訪問するまでずっと焼き続けてしまうのです。発見してはすぐに黒焦げのパンを取り出しているので大きな騒ぎにはなっていないものの、本当に火事を起こしてしまうリスクは高かったです。
そこでTさんの提案で訪問介護や訪問看護など関わっているサービスの責任者やご家族を交えて対策会議を行い、朝食はデイサービスで食べることになりました。最初は自宅でパンを焼く癖が抜けずに間に合わないことも多かったですが、デイサービスで食べることに慣れてくると、デイサービスに行かない日でもパンを焼くことがなくなっていきました。
ただほかのものを焼く可能性があったので、デイサービスを利用しない日は訪問介護や訪問看護、ご家族がチェックするように徹底しています。

対応者の中での対応

本人は自分で何でもできると思っているので注意しても聞いてくれませんでしたし、施設入所を待っている状態だったので、本人の意思をできるだけ尊重してデイサービスで一緒にパンなどを焼いて対応していました。
その結果、本人の自尊心と安全を守ることができたと思っています。

今後同じ事例が起きた時の対処法

同じような状況に陥った場合、まずはその人がどの程度自立して生活を送れているのかを確認することが必要だと思います。
今回のケースは相手の自尊心が強く、話をなかなか聞いてくれない(認知症もあったので理解できない)状態ではありましたが、スタッフに対する信頼があったからこそ施設での食事に納得してもらえたのだと考えています。
そのため同じように対応するためには、利用者さんとの信頼関係を築くことが不可欠ではないかと思います。

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