介護施設の事例

施設名: 介護老人保健施設

介護老人保健施設介護福祉士なし

対応者

対応者

対応者 介護福祉士

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 B1

認知症の状況 Ⅲa

性別 女性

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トラブルが起きた背景

骨折後のリハビリ目的と、軽度の認知症にて老人施設に入所されたOさんは、若い頃はバリバリ働かれて様々な経験をされており、その事を話するのが大好きなおしゃべり好きなコミュニケーション良好な方でした。入所すぐの態度もよく物腰柔らかですが、認知症により同じ話を何度も繰り返し、また自分はすごくしっかりしていると病識のない状態でした。入所後半年が経過し、認知症が進行、相変わらず病識はないがますます同じ話を繰り返すようになり、ご飯やトイレに行ったことを忘れ、職員に何度も訊ねるようになりました。そしてしばらくして物盗られ妄想が始まり、施設の備品を取り込むようになりました。その点を注意したところ、その時は「ごめんごめん、手元にちょっとなくて借りてたんや」「次から気を付けるわ」と穏やかに反省されていました。ところが、認知症による備品取り込みは何度も繰り返され、ご家族さんに相談して対処しても取り込みが無くなるどころか、同室の別の利用者さん(Aさん)のおやつやタオル、シャンプー等まで取り込むようになりました。その時点になると、「私盗ってない」「たまたまそこにいてただけや」等の発言をし、反省なく事実を否定するようになりました。いろいろ対応するも数回繰り返されてしまい、事実を知ったAさんはAさんのご家族さんに相談され、施設にクレームが入るまでになりました。ちょうどこの段階でOさんの持病が悪化し、病院へ入院することになり、この一件は落ち着くことになりました。

対応者の中での対応

施設内を自由に動くことのできるOさんの動きを制限することは身体拘束になるためできず、職員が注意してOさんを見ていても、どうしても難しい時間があり、本人への説得や備品場所の施錠、Oさんの持ち物の充実や部屋変更等、様々な対応を試みました。その事はできて良かったと思います。ただ、他の利用者さんの私物が無くなる事態が数回発生してしまったことはもっと施設全体で話し合う必要があったのではないかと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

もし可能であれば、Oさん自身の活動を増やしたり、Oさんの生活が充実するような手助けがもう少し手厚くできれば、事態はもう少し変わっていたのかなと思います。また、行動を管理することが難しい利用者さんについての対応を、当日現場の数人の職員だけに任せるのではなく、施設全体で考え対応していく必要があると思います。Oさんの行動を拘束するのではなく、Oさんの行動が自然と制限されていくような、自然な外部環境を作っていけるようになればと思います。

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