介護施設の事例

施設名: 通所リハビリテーション(デイケア)

通所リハビリテーション(デイケア)ケースワーカー脳血管疾患

対応者

対応者

対応者 ケースワーカー

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況

性別 男性

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トラブルが起きた背景

NTさんは元お医者さん。威厳がある方で現役時代は相当の信頼を担う立場にいた方です。脳梗塞後遺症でリハビリを開始。ADLは自立していますが中等度の麻痺があり、その中では大変意欲的にリハビリに取り組まれている方でしたが、その反面、ご自身でも若い頃はあまり遊んだ経験がなくて今は女性スタッフに囲まれ、幸せだとお話される事も多かったのですが、女性スタッフに対するセクハラ的な発言が目立ち、スタッフからは「きもちが悪い・・・」という不満の声も漏れるほどでした。さすがにプロの専門職なので態度に出す事はありませんんでしたが・・・。
ある年の年度末の事。人事異動が発表になり、その方が気に入っていた女性スタッフが異動する事になりました。NTさんは豪華な花束を持参しスタッフへプレゼントしたのですが、記念に一緒に写真を撮りたいと携帯電話のカメラでツーショットの写真を依頼しました。その際、ご本人から「寝る前に枕元に写真をおいて拝みたい」と余計な一言まで・・・。
当然スタッフは頑なに拒否しました。
ところが、その利用者さんはその事に対して激怒。管理者である私は、利用者さんの個人情報を守るのと同様、我々は職員の個人情報も守らなければならないのでプライベートの写真撮影にはお応えできない旨お伝えしました。すると「自分は既に個人情報を全てさらけ出しているのに職員は守られるというのは不平等ではないか」と。
さすが頭が良い先生らしい返答でした。
最終的には、我々も利用者さんの写真の撮影や掲示、提示には同意が前提になりますが、今回はスタッフ側の同意が得られない状態である事を説明しましたが納得出来ず・・・結局、奥様へそのトラブルの経緯を説明したところ、ご帰宅後奥様からご本人に強く注意して頂いたようです。

その方にとっては大変な黒歴史となった事でしょう。

対応者の中での対応

今の世の中、SNSを通じて等安易に情報を流出する事ができるという怖い時代です。
ですので余計に個人情報を取り扱うにあたり、十分に注意する必要があります。

今後同じ事例が起きた時の対処法

確かに利用者さんの立場は圧倒的に社会的弱者という位置づけにはなるのですが、その権利を逆手に取り職員側が弱者となる場面も介護事業所では多々、見受けられます。命をお預かりする現場ですのでそれは当然と言えば当然なのかもしれませんが、基本的には個人情報の取り扱い同様、写真の撮影にも利用者、職員問わず相手方の同意は鉄則になります。もちろん僕のいた事業所でも必ず契約時に施設内での写真撮影やホームページへの掲示等に関しては同意書を取り交わしており、逆に同意頂けない場合は必ずその注意点を職員一同把握できる環境作りに努めております。

何でもかんでも書面での取り交わしとなってしまう事が非常に世知辛いとは思うのですが、これはお互いの立場を守るために絶対に必要な事だと思っていますのでめんどくさがらず、皆様も徹底して頂ければと思います。

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