介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護(ホームヘルプ)サービス提供責任者認知症

対応者

対応者

対応者 サービス提供責任者

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況 Ⅱa

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Kさんは独居の男性で、大きな家に住む資産家ですが、身の回りのことに無頓着なため、週2回家事援助でヘルパーが入っていました。
軽い認知症の症状はあったのですが、何年か経つうちに衣服の着脱や排泄の失敗が目立つようになり、シーツが失禁状態になっているため、ヘルパーの訪問時間が長引くことも多くなりました。
それが続くと別居の娘さんは「どうしてこんなに訪問料金がかかるんですか?」と質問してこられ、ケアマネージャーも交えて現状を説明し、生活援助以外の身体ケアも必要では…と提案したところ、娘さんは「父はそんな状態になったりしません」と一刀両断。
娘さんは毎週末にKさん宅に様子を見に行っており、Kさんも何故かその時だけはきちんとした格好で、会話もスムーズに運ぶというのです。
「父は昔のままきちんと生活できます。ヘルパーが怠けているのでは?」と取りつく島もないため、娘さんには一度だけという約束で、こっそりヘルパーのケアについてきてもらうことになりました。
Kさん宅は広く、朝はヘルパーに起こされるまで寝ているため、娘さんは部屋の外で待機してもらったのですが、着替えの際に運び出される、濡れたシーツや便のついた下着を実際に見て声も出ない様子。
着替えの時もボタンがかけられずヘルパーに介助されているのを見た後、娘さんは「父は私と会う時には無理をしていたんですね…」とすっかり萎れてしまいました。
その後は娘さんの許可も出たため、身体介助も加えてケアが増回されることになり、Kさんも少しだけサッパリとした格好で過ごせるようになりました。

対応者の中での対応

滞在時間がいたずらに増えるだけではヘルパーも利用者も困るだけなので、ご家族の理解を得てケア時間を増やせたという点ではうまくいったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

しっかりしていた自分の親が日常生活を送れなくなっていくのは辛いものですが、介護の実態を知らない別居状態のご家族が増えているのも確かです。
お金を払っているのですから、どんなケアが行われているかを知りたいのは当然のことなので、もし必要ならヘルパーの仕事ぶりを見てもらうことも、ご家族の理解に繋がると思います。
家族の前では態度を変えてしまう利用者さんも意外と多いですが、その豹変ぶりを知ることも介護の勉強としては必要かも知れません。

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