介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護(ホームヘルプ)サービス提供責任者なし

対応者

対応者

対応者 サービス提供責任者

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況

性別 女性

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トラブルが起きた背景

Tさんは独居の女性で、認知や病気等の問題はないのですが、力が弱く買い物の荷物を持つのも困っているとのこと。
そこでヘルパー訪問の契約を結んだのですが、Tさんはかなりの潔癖症で、誰が家に来ても決して上げず、ドアの隙間から顔を見せるだけ。当然、ケアマネージャーもほとんど顔を合わせた事がなく、担当者会議もアパート前の廊下で計画書を読み上げるだけというのだから徹底しています。
掃除も洗濯も自分でやる、頼みたいのは買い物だけという言葉通り、Tさんは訪問時もドアの隙間からヘルパーにメモ用紙を渡すだけで、一切外に出ようとはしませんし家に上げようともしません。
ヘルパーはメモを持って買い物に行き、おつりを渡して終わりというケアが続いていましたが、寒さが厳しくなってくるとTさんは「灯油も買ってきて欲しい」と言い出しました。
灯油の容器を持ったまま買い物に行くわけにはいかず、ヘルパーは往復することになりますが、そうなると時間がとても足りません。
さすがにそれはご自分で行ってもらえませんかとやんわりと断ると「この寒いのに、私が凍死してもいいの!?」と泣き出されてしまいました。
もともと自分で動ける人なので介護度も低く、ヘルパーの訪問回数や時間は増やせない。かといってヘルパーを2人雇うお金もなければ時間外労働もさせられない…ということで相談した結果、ケアマネージャーが灯油を買って持っていくことになりました。
足腰は弱っていないのに自分は家から一切出ず、走り回るのはヘルパーとケアマネージャーだけ。
どこか釈然としない状況ですが、今でも継続しています。

対応者の中での対応

力が弱く買い物袋も持てないという理由でケアに入っていますが、ヘルパーが買ってきた買い物袋を受け取るのは問題ないし、買ってきた灯油もしっかり玄関で受け取って中に入れるTさん。
独居でよく知らない人を家に入れたくないという気持ちはわかりますが、雨や雪の日でもヘルパーは外に立ちっぱなしでメモやお金を渡されるため「なんだか使い走りみたいで嫌だ」とかなり不評です。
事業所から文句を言うわけにはいかず、できればケアマネージャーになんとかしてほしかったのですが、さすがに潔癖なTさんは説得できなかったそうです。

今後同じ事例が起きた時の対処法

介護というのは文字通り助けることで、できることは自分でやってもらうのが原則なのですが「できること」の範囲を自分で狭めて省エネな暮らしを送ろうとする方はかなり多いです。
担当者会議で話し合った後はひとまずケアプラン通りに進むしかないので、できること、できないことは会議の時にきちんと言っておいた方が良いというのは基本です。
今回のように、予定のないケアを頼まれた時には「それはケアマネージャーさんから言われていないので」と上の人を盾にしてしまうのが一番無難なやり方でしょうか。
うまく利用者をその気にできればいいのですが、それには相性や熟練スキルが必要になるので、無理せず丸く収めるためにも、計画書の内容を事前に知って、ヘルパー自身も境界線をハッキリさせておいた方がいいと思います。

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