介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護(ホームヘルプ)介護職員(ホームヘルパー)脊柱管狭窄症

対応者

対応者

対応者 介護職員(ホームヘルパー)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況 わからない

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Sさんはアパートの1階で独居生活を送っていました。病気を抱えながらの一人暮らしを心配された娘様が地域包括支援センターに相談され、地域包括支援センターの職員がケアマネージャーとなり、ホームヘルパーを頼むことになりました。
しかし、当のSさんはホームヘルパーを頼むことに拒否的な反応を示していました。結局、娘様とケアマネージャーが説得した形でヘルパーの訪問が取り決まりました。
Sさんは要支援2の認定を受けていたため、総合事業の介護予防サービスを利用することになりました。
買い物は生協を頼んでおられ、食事の支度はご自分でなさっておられたため、掃除をヘルパーに頼むことになりました。
Sさんは介護予防サービスのことをまったく理解しておらず、ヘルパーというより『掃除屋』を頼んでいるとの認識でした。私がヘルパーとして訪問するまでに、ケアマネージャーや訪問介護事業所のサービス提供責任者が訪問し、介護予防サービスの目的などをお話ししていましたがご理解いただけなかったようです。
しかし、娘様の切迫したご要望にこたえる形でヘルパーが派遣されることになりました。私が訪問した際も、介護予防サービスはご利用者がヘルパーと一緒に家事などを行い、より重い介護状態にならないように予防するための取り決めであることなどの説明をさせていただいたものの「お前はお金をもらって掃除をしに来ているんだからお前がやれ」「おれは掃除屋を頼んでいるんだからお前がやれ、おれはやらない」との態度を示されていました。
状況をサービス提供責任者に報告しましたが、しばらく様子を見るとの判断でした。
1か月ほど同じようなやり取りを繰り返したものの、状況の変化はなく「おれは掃除屋を頼んでいるんだ」の一点張りでした。
サービス提供責任者はケアマネージャーに状況を伝え、ケアマネージャーから娘様に伝えられました。結局、ヘルパーの訪問は中止となりました。

対応者の中での対応

私の対応について反省点としては『介護予防サービスの決まりについて前面に出しすぎてしまった』ことがあったと思います。時間の許す範囲で、もう少しゆったり構えてお話を伺い、Sさんに一緒に行っていただけることを模索して差し上げれば良かったと思います。
いくつかできそうなことを選択肢としてお示しすることもできたら良かったと思います。サービス提供責任者とももう少し細かくSさんの態度や状況を相談すれば良かったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

一ヘルパーとしてできることには限界があります。
サービス提供責任者やケアマネージャーと情報共有を密に行う必要があります。言葉で状況を説明するより、一緒に同行していただいて目で見ていただく方が良いと思います。
できれば、ご家族にもヘルパーが訪問している時の様子を見ていただき、感想やご意見をいただくなど、チームとしてご利用者をサポートしていければより良いのではないかと思います。
介護保険や総合事業の趣旨や目的を理解されない状態でヘルパーの訪問が開始されてしまうと、関係する全員が困ってしまうので、事前にサービス提供責任者やケアマネージャーにご利用者の状況をよく確認しておく必要があると思います。
何か困ったことがあった場合は、決して自分で抱え込まず、サービス提供責任者にすぐに状況を伝えて次善策を考えることが必要だと思います。

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