介護施設の事例

施設名: 通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)ケースワーカー認知症

対応者

対応者

対応者 ケースワーカー

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況 M

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Hさんは、かなり重度な認知症なのですが麻痺等なく、デイサービスをご利用されている方でした。
感情の制御が効かない状況となっており、服薬をお勧めさせて頂く状況が続いていたのですが、対応して頂けるご家族様も一緒に住んでいる奥様(認知症)と遠方に住んでいる息子様が一人という状況でした。担当のケアマネージャーに、どうにかするようお願いをするも「どうしようもない。デイサービスでがんばってほしい。」と中々動いて頂けず、状況が好転しない日々でした。
そんな中、ある日Hさんをお迎えにあがると玄関先で枝を切っており私が「Hさん、デイサービスです。お迎えにあがりました。」とお声かけすると、Hさんは急に激怒され持っていた高枝切りバサミを私にむかい振り回してきました。距離としては1メートル以上離れてはいましたが、かなりの恐怖を覚えました。
この日は、ご利用して頂く事が困難だと判断し利用中止させて頂き、その後担当のケアマネージャーへ連絡しました。
「このような状況では利用の継続が難しい。」と再度担当ケアマネージャーへ訴えましたが、担当ケアマネージャーからの返答は「申し訳ないが、現在色々と対応中なので待ってほしい。デイサービスの利用がなくなってしまっては、あのご夫婦はどうしようもなくなってしまう。」の一点張りでした。
結局その後も、ごくごくまれに様子を見に来る息子様が「もう自宅で本人たちのみで住まわせるのは無理だ。」と判断し、精神科病院へ行く事になるまでデイサービスのご利用は継続されておりました。(枝切バサミを振り回したトラブルから1年利用が継続しました。)

対応者の中での対応

・悪かった点としては、現場の職員を守る為にも、ケアマネージャーを敵に回してでもご利用を強制的にでも中止にするべきだったと思っています。
枝切バサミを振り回した件が理由で職員一人が「ここでは現場職員を守ってくれない。」という形で退職してしまったからです。

・良かった点としては、きれいごとになってしまうかもしれませんが、ご家族様が納得するまでHさんの在宅介護に協力できた所でしょうか。

今後同じ事例が起きた時の対処法

このトラブルがあった際には、まだ私は新人生活相談員(現場も兼務)という形で上司の対応を受け入れるのみでした。
ですが、現在自分で同じようなケースに直面した際には、ある程度の決定権がある形になっています。
職員への暴力行為というのはどこでもあるケースではあるかと思いますが、職員の命に係わるようなケースが起きた際には利用の強制停止という方法を試みると思います。
ご利用者様に対する良い結果かどうかという点では正直怪しい部分ではありますが、現場の職員を守るという観点に置いて良い結果に繋がると考えています。
もう一つは、ケアマネージャーへ積極的な働きかけ、毅然とした態度というのも必要になると思います。利用率や利益率というのが大切だというのは重々承知していますが、現場職員の命に係わるケースでは上記のような態度も必要になってくるのではないかと考えています。

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