介護施設の事例

施設名: 通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)管理者(施設長・ホーム長)なし

対応者

対応者

対応者 管理者(施設長・ホーム長)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況 Ⅱb

性別 女性

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トラブルが起きた背景

ご本人と言うよりもご家族さんとのトラブルというべきでしょうか。
発生日時は4年前。
こちらの方は虚血性心不全の重度の方で、バイタルも不安定。ご家族さんからは確かに通所の度に細やかな指示を頂いており、例えばバイタルがこのくらいになったら連絡を欲しいとか、そういったご意見が多いのですが施設側としてはクレーマー的な認識が強く、送迎のスタッフに対するマナーや礼儀のご意見も度々頂いておりました。

事の発端は、デイサービスの認識の相違です。今のデイサービスは昔とは変わってきていて、お茶のみ場としての役割だけでは生き残りが厳しくなっております。ですが、疾患を気にするあまり、ADLの自立度は割と高いのですが、施設内の生活動作は全て全介助で行っていたのです。
そのことをご家族が把握し、大変なお叱りを受けました。
ご家族さんの言うことももっともだと思います。
施設内では誰かしら常に介助できても在宅ではそうは行かない。だから、ポータブルトイレやシルバーカーをレンタルしてなんとか自力動作を補おうとみてくださっているのに、せっかく通所していただいているデイサービスではその能力を奪う支援をしているのですから。

なかなか理解できなかったのは看護師でした。
そもそも、特変があった際こそ看護師の出番なのに、こちらでは極力特変が起こらないようにという観点からしか支援していないのですから。

このような場合は、看護師よりも療法士の意見を仰ぐべきと判断。僕がいるデイでは療法士の配置はなかったのですが、その頃から配置の規制緩和を測られ、リハビリ連携加算という物を認められるようになった時期でしたので、よく新規を紹介していただいた老健へ相談。
そちらの療法士さんと委託契約を結び、定期アセスメントとリハ計画書の作成を依頼。
デイの機能訓練は、看護師を機能訓練しに置き換えて配置することが出来たので、まずは生活リハビリ内にどの程度の生活動作を自力動作として行っていただくか?何かあった際の連絡先を確保。
そしてご家族さんへ出来ること、出来ないことを説明し、それ以来は逆にご家族さんも我々と目線を合わせて支援していただくことが出来るようになりました。

対応者の中での対応

よく連繫をとっていた老健の協力を得られたことと、ご家族さんへあらためて自分達の出来ること、出来ないことを明確に説明することが出来た点でしょうか。

この点においては、やはり常日頃どれだけご家族さんと関わりを多くもうけるかどうかが作用すると思いました。

今後同じ事例が起きた時の対処法

ダメな施設の典型的な例としてあげられるのが、何でも屋さん的な施設と考えてます。
要は、制度の理解は我々だけではなくご家族さんにも理解して頂いた上で、そもそもディに通うのは何故なのかの理由付けをご家族さん、支援者、連繫先、主治医と共有することが何よりも重要なことだと思います。

おかげさまでこちらの利用者さん、数年経った今もお元気に通所介護サービスとヘルパーを利用しながら在宅生活を継続することが出来ており、僕がその場を離れた今現在もお話の中で、大変よくして頂いたと感謝の声があるそうです。
ちなみに、それ以降ご家族さんからのクレームはほとんどないそうです。

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