介護施設の事例

施設名: 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

定期巡回・随時対応型訪問介護看護介護福祉士認知症

対応者

対応者

対応者 介護福祉士

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況 Ⅲa

性別 女性

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トラブルが起きた背景

私の勤務する訪問介護事業は残業が当たり前の職場でした。
朝6時からの早出勤務後、夕方17時になり、夜勤者が他に用事ができたからと早出出勤者の私が夜勤業務を手伝うことになりました。当然疲れもあり、早く仕事を終わらせたいと無意識に焦ってしまいました。気がついた時には食事介助をしていたMさんの呼吸が停止しており、先程までは半分介助で自身で食べられていたMさんが喉に詰まらせた様子でした。
本来持っていたはずのヘルパー携帯は既に他の人へ引き渡していました。走って助けを呼びに行きましたが、その後救急搬送され、一度は息を吹き返したものの手遅れとなり息を引き取られました。
これに対して遺族は「ヘルパーの激務は自身も以前同事業所で勤務していた経験があるので知っていますし、加害者を起訴するつもりはありませんが、話し合いだけは行いたい。」とのことで、同事業のヘルパーに以前勤務されていた人が遺族だったということもあり、私は会議で問題として取り上げられただけで済みました。
遺族の方には謝罪を行い「亡くなってしまった人から今後の対応を学んでほしい。」と言われました。ヘルパー主任は遺族から「連絡を待っていたが来なかった。」「以前から思っていたけど主任は声が小さくて何を言っているのか分からない。」と遺族の個人的な怒りも含めて言われていた姿を私も見ていました。
会議では「そういうのは主婦歴や職歴が浅いから対応が不十分だった。」と言われ、あまり今後の解決に至らないような意見を言われるだけで終わりました。
私はMさんの死後、残業を減らして頂き、きちんと休養をとってから利用者さんの訪問へ再び行くことになりました。

対応者の中での対応

ヘルパー携帯がない。走って助けを呼びに行く。一刻を争う時に咄嗟の判断ができず、部屋にあった緊急ボタンに気がつかなかったことが悪かったと反省しています。
窒息はよくあることですが、自分自身が疲れて利用者の観察が不十分にできなかったこと。そして窒息が起こってしまった際の対応が不十分だったことが1番の反省点だと思い、改善に努めています。
Mさんが亡くなったことを通じて今後の学びに。遺族の方の意向をくみ取りたいと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

窒息が起こった際に1番は救急車を呼ぶ、家族や他のヘルパーに連絡をする。
まずは連絡できる電話があることです。Mさんの場合はご本人が認知症ということで部屋に電話は置かれておらず、本来であればヘルパーが持っているヘルパー携帯から電話をすることが1番素早い対応でした。
緊急ボタンを押して誰かが駆けつけても。私が走って誰かを呼びに行っても。一刻を争う状況になってしまえば全てが手遅れです。
まずは利用者の観察をじっくり行えるよう自身の疲れをとる。そして時間に余裕を持って利用者と接する。これが1番大事なことだと肝に銘じています。
Mさんの看取りを通じ、私は今後の対応について考え直すことができたことに感謝をしています。

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