介護施設の事例
施設名: 通所介護(デイサービス)
通所介護(デイサービス)介護福祉士認知症
対応者
対応者 介護福祉士
対応者 女性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅱb
性別 男性
トラブルが起きた背景
Kさんは独居男性で、家族もなく自由気ままに暮らしていたのですが、認知症の症状が出始めたので、ケアマネージャーの勧めで半日型のデイに通うことになりました。
でも毎日好きなように過ごしていたKさんには半日のデイでもかなり窮屈に感じたらしく、送迎後、椅子に座って体操を始めようとした頃には「つまらん。帰る!」と自分でドアを開けて出て行こうとします。
なんとかスタッフが宥めて座ってもらい、またKさんが立ち上がる…という事態が何度も繰り返され、1日目が終わる頃にはスタッフ全員がクタクタになってしまいました。
ケアマネージャーとも相談し、最初はとにかくKさんが帰らないようスタッフが相手をしていましたが、それでは平等とは言えず、更に一人が張り付いていることで他の業務にも影響が出てしまいます。
そこで同じ日に通所されている利用者の中から世話好きで話し好きな方を何人か選び「協力」をお願いすることにしました。
とにかく挨拶や愚痴、世間話など、なんでもいいから話しかけて、Kさんが退屈しないようにしてほしい…と頼み、皆さん快く承知してくれたので助かりました。
Kさんは元々明るい性格なので、名前で呼びかけられて世間話をするうちにどんどんデイに馴染んでいき、今や利用者代表のような風格で落ち着いて過ごしています。
無理に話しかける必要もなくなり、新聞を読みながらゆったり過ごし、送りの車が来ると「もう帰りか~」と名残惜しそうな様子。
変われば変わるものだな…というのがスタッフ全員の感想です。
対応者の中での対応
長く通っている利用者さんの性格をスタッフが把握しており、頼み事ができる関係にあったのが最大の利点でした。
馴染んでもらうためとはいえ、スタッフとだけ話しているようでは、業務に支障が出る上に利用者さんにとっても本末転倒です。
利用者同士が馴染んで明るく集まってくれるなら、デイとしてもこれほど嬉しいことはありません。
作戦を立てたのはスタッフですが、最大の功労者は利用者の皆さんでした。
今後同じ事例が起きた時の対処法
ヘルパーや訪問看護はすぐに受け入れるのに、デイサービスを拒否する利用者はかなり多いようです。
「俺は年寄りじゃない」「老人ばかりの中で過ごしたくない」というのが理由のようですが、結局一番話が合うのは同年代の皆さんです。
なかなかなじめない利用者さんには「時間中はここにいてもらうこと」ではなく「楽しく過ごしてもらうこと」を念頭において接した方が、成功率は高くなるかも知れません。
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