介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護(ホームヘルプ)介護福祉士骨折を伴う骨粗しょう症

対応者

対応者

対応者 介護福祉士

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 A1

認知症の状況 わからない

性別 女性

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トラブルが起きた背景

Мさんは自宅で転倒し、大腿骨を骨折してしまいました。
その後、入院を経て、サービス付き高齢者向け住宅に入所されました。
部屋の掃除ができないため、ヘルパーを依頼されました。
サービス内容は掃除ですが、『身体1生活1』のプランをケアマネジャーは作成したため、ヘルパーはМさんにご一緒に掃除を行うよう声掛けしました。
ところが、Мさんには介護保険サービスについて十分な理解を得られていませんでした。加えて、亡くなられたご主人がとある省庁の長官まで勤め上げた方で、Мさんご自身も旧家の出身であり、生活上のことを誰かに指示されたご経験もなかったため、「ヘルパーがあれやれこれやれと言ってきて、こうれじゃあどっちが使われているかわからない」と不満を述べておられました。
担当していたヘルパーの側も、Мさんからの苦情に耐え切れず、もう訪問できないとサービス提供責任者に申し出られました。
その後、私に担当を交代し、ケアマネジャーにもケアプランを変更していただきました。
今度は、『生活援助3』のプランとなり、ヘルパーが掃除を行うことになりました。私が訪問した際も、Мさんは、何か不本意なことをさせられるのではないかという意味のことをおっしゃっておられましたが、「私が掃除をしますが、Мさんの身の回りの物はすみませんが移動させてください」と声掛けすると応じてくださいました。
Мさんが不満を訴えておられたので、サービス提供責任者と私がご一緒に訪問し、いやな思いをさせてしまったことをお詫びしました。
そして、今後は私が掃除を担当させていただくことを伝えました。
以前のヘルパーのことや、介護についてのご自分の考えなどをたくさん述べてくださったので、そのことについてお礼をお伝えしました。
最後に「もし体調がよければ、できることをご一緒におこない、残存機能を保持し元気に過ごせるようにしましょう」とお話しました。
おっしゃりたいことを存分に訴えられたせいか、こちらのお話をよく聞いてくださいました。

対応者の中での対応

ヘルパーに対して不信感がおありだったため、安心していただくことを第一に考えました。
『掃除は私が行います』ということを繰り返しお伝えしました。
なるべく様々な話題を振って、いろいろお話していただくようにしました。
すると、だんだんと打ち解けてくることができました。私の人となりについてご理解いただくにつれて、態度が和らぎ、協力的になってこられました。
コミュニケーションをとるように努力できたのは良かったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

ご利用者から様々な苦情や批判のお言葉をいただくことがあります。
穏やかでいられない時もありますが、そのお言葉の背景を考える癖をつけることは助けになります。
Мさんのケースでは、ご主人さんのお仕事やお立場のこと、ご自身の育った環境なども考えることが必要でした。
『おだてる』わけではありませんが、年長者に対する敬意を伝えるようにすると、コミュニケーションをとりやすくなると思います。
ご利用者のタイプにもよりますが、時間の許す範囲でなるべく話題を提供し、いろいろなことをお話いただけると、ご利用者に対して私たちが健全な関心を抱いていることを感じ取っていただけます。
そうしたお互いへの理解が土台となり、信頼関係へとつながっていくと思います。

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