介護施設の事例

施設名: 訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーション支援相談員筋萎縮性側索硬化症(ALS)

対応者

対応者

対応者 支援相談員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 B1

認知症の状況 Ⅱa

性別 女性

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トラブルが起きた背景

ALSの患者さんを高齢者向けリハビリ施設で受け入れるべきかどうか、何度かPTさんと言い合いになったことがあります。
僕は相談員や管理者という立場でしたので、極力大勢の方にご利用いただき満足いくサービス提供を目標にしておりましたが、リハビリ専門職の方はその効果と今後というところに目を向けます。もちろん、どちらの観点も重要ですが、PTさんはALSの方の予後はこちらで考えるよりもずっと短く、実態調査に伺った際の状態も既に進行は認められ、リハビリよりも今のうちから生活状況の確保が必要なのではないかという話になりました。
ところが、キーパーソンは旦那さんなのですが、旦那さんの方が奥様の病気の現状を把握できず、要は「見捨てるのか」というクレームに至ってしまったという事例です。
僕自身は例えば通所することで生活動作を行う事自体も生活リハビリに位置付ける事は出来るのではないかと考えておりましたので、その意味も含め事前にPTと相談し、通所介護サービスを勧めました。ですがご家族は「リハビリを受ける事で以前のように歩けるようになる」という思いが非常に強く・・・
ちょうどその頃からでしょうか。ALSの方の話題がテレビでも多くなり、バケツリレーなんてのをされている方もいらっしゃいましたよね。
結局1か月程当施設で受け入れはしましたが、リハビリの実施が出来る部分が少ないためケアマネへ単価的な要素も含めて提案。今後、必ずレスパイトケアの面で限界が来るので今のうちからその環境になれるのも必要ではないか、デイサービスでもマッサージ程度の機能訓練は出来るため、そうやって緩和することの方が今は重要なのではないかと提案し、僕の勤める通所リハの隣にあるデイサービスの方へ移行。ただし、そちらにうちのPTを派遣し機能訓練や自主訓練のメニュー作成と合わせて3か月毎に身体評価を行う事を同意してくれたのですが、予想外に進行は早く結局は2か月で利用終了となりました。

対応者の中での対応

互いの妥協点を探す事が出来たという部分でしょうか。

今後同じ事例が起きた時の対処法

福祉サービスにおいて、利用者様、ご家族様、関係支援者様のニーズというのはとても重要になります。ですが、そのニーズが正しいかどうかを判断することが自分たちでは難しい場合も当然あるわけで・・・。そういった場合に、必要な情報を提案できるだけの知識もこちらに求められることになります。そういった場合に、自分の事業所のサービスだけに目を向けるのではなく、利用者さんの今後のことを考えれば、まずは広い情報量を互いに確保していくということも必要なのではないでしょうか。
実際、一般の方は大概、今の選択肢しか知らないという方が殆どな訳で、むしろそれが当たり前なのだと思います。

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