介護施設の事例
施設名: 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
定期巡回・随時対応型訪問介護看護介護職員(ホームヘルパー)認知症
対応者
対応者 介護職員(ホームヘルパー)
対応者 男性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅲa
性別 女性
トラブルが起きた背景
Hさんは認知症による短期記憶喪失症状が強い方で、サ高住にて一人暮らしをされていますが、足腰が丈夫で徘徊のリスクが高い人でした。
週に2日、掃除と買い物でヘルパーが訪問する以外すべて自分のことは自分でされていました。
ある日、徘徊していたHさんが自身のサ高住から向かいにある店の方へ歩いて道を渡った際、普通乗用車が勢いよく通過し、Hさんが交通事故に遭われました。
自分はサ高住に隣接するヘルパーステーションにて常駐しており、急いで駆けつけましたが肉片が飛び散り、本人の身体はほぼ存在しませんでした。
救急隊とレスキューが駆けつけましたが、手遅れということで家族は涙を浮かべていました。
119番に通報し、レスキュー、救急隊、警察が来ました。
自分はステーションにいたこと。Hさんの徘徊に気づかず、事故後の騒ぎで気がついたこと。その他の目撃者はいないこと等説明しました。
警察からは「なぜ見守りをきちんと行っていなかったのですか?」と訊かれ「ヘルパーの訪問時以外は本人の自由にさせる旨を家族と話し合って決めていました。」と説明しました。
あまりにも悲惨な事故だったため、警察からは「防犯カメラをつけたり部屋や外に通じるドアを施錠したりと監視を強化するように。」と厳重注意を受けました。
これに対して施設側は「高齢者の自由をはく奪する権利は我々にないため、対策は行わない。」と主張しています。
事故を起こした普通自動車の運転手はスピード違反で逮捕され、刑を受けましたが、施設側の罰金等は一切ありませんでした。
対応者の中での対応
高齢者の自由を奪う権利は確かにありませんが、徘徊を放置して高齢者の寿命を縮める方が良くないのではないかという意見が私と他数名の従業員からありましたが、施設側は「理念に基づいて家族から許可も頂いている。」と主張を継続しており、私は高齢者を大事にしたいのか、粗末にしたいのか分からない矛盾した理念だなと思いました。
施設の理念は簡単に変えることはできないと思いますが、この状態が続いての運営はそのうちもっと恐ろしい介護事故を引き起こすリスクがあると思います。
今回の事故はあまりにも悲惨で、近隣住民の方々にも恐怖を与えてしまったと思います。
自然な看取りを大事にするあまり、こんな悲惨な看取りになってしまったことは本人と家族にとってどれ程苦痛なものだったのか時折考えます。
今後同じ事例が起きた時の対処法
ヘルパーが訪問する以外は利用者の部屋に入らない。時間以外の業務は一切致しません。
このような決まりを意識するあまり、見守りができていないと感じました。
ステーションの外にいる時や訪問時の窓から見える範囲等。常に見守りを強化することが必要だと思います。
こんなに悲惨な事故は二度と起こしたくないと思い、私は訪問以外でもサ高住周辺の見回りは個人的に行っています。
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