介護施設の事例

施設名: 通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)看護師認知症

対応者

対応者

対応者 看護師

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 A1

認知症の状況 Ⅲa

性別 男性

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トラブルが起きた背景

Hさんは認知機能の落ちた95歳の男性です。
ご自宅では軽度の認知症の奥様との2人暮らしで、まともな食事はしておらず飲酒ばかりでほぼ寝たきりの生活をしている方です。
食事をしっかりとれていないことから、便秘症を発症していました。また、食事をとっていないことで筋力の低下も著しく、肛門付近の便を出す腹圧をかけることもできない状況でした。
排便がうまくできないことでHさんにも不快感が強かったようで、昼食直前になってフロアで座って自己摘便を行い始めました。
便臭がしたことからHさんの様子を見にいって自己摘便をしていることに気づき、トイレ誘導の上こちらで摘便を実施し、Hさんには腸の損傷リスクがあること・集団生活の場で不潔であることから自己摘便を中止するように説明し、十分な手洗いとアルコール消毒をして自席に誘導しました。
しかしその直後、また自己摘便を開始しました。上長及び他のスタッフに報告し、Hさんが自己摘便しないように付き添うとともに席を他のご利用者の方から遠ざけ、周囲への感染予防を行うとともに、周囲に対する臭気による不快感を感じさせないよう配慮を行いました。
上長に報告の上、担当ケアマネ及びご家族に事実をお伝えし、現状が継続する場合、周囲への感染リスクが高いことからデイサービスへの通所は難しいことを説明してもらいました。
また、デイサービスでの集団生活が難しいため介護施設への入居をすすめ、入居のための手続きを進めてもらうこととなりました。
また、便秘についてはご家族に状況を説明し、受診してもらった上で下剤の内服による排便コントロールができるようになりました。

対応者の中での対応

他の利用者様から不満の訴えが出る前に発見・対応ができたことはよかったと思います。
またHさん自身が汚染した手で生活することを防げてHさんの感染予防にもなったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

自宅での食習慣が便秘を招き、認知機能の低下が自己摘便という不潔行為につながってしまったため、こまめにご自宅での生活状況の収集を行いつつ、ケアマネやご家族に対し食生活の改善を進めていきたいと思います。食生活が改善することで便秘も発症しにくくなるとともに、Hさんのような方に不快感を与えないことで不潔行為の予防にもなると思います。
また、デイサービスの日々の生活の中で認知機能の低下が進んできて集団生活が困難となってきた場合には、ご家族の希望も踏まえたうえで早々にどのような対応をしていくかを検討していけたらいいと思いました。

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