介護施設の事例

施設名: 通所リハビリテーション(デイケア)

通所リハビリテーション(デイケア)管理者(施設長・ホーム長)なし

対応者

対応者

対応者 管理者(施設長・ホーム長)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況 Ⅱb

性別 男性

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トラブルが起きた背景

通所リハ内での食事提供時に起こったトラブルです。

こちらの方は高齢で嚥下能力が低く、在宅酸素を使用している方で心肺機能も低下。普段のSPO2は92~95%程度の方です。
年齢を考えれば、よく保てている方だと認識していました。
ある日のお食事時の事です。
こちらでは食事に名札を付け、厨房から提供される段階で食形態に沿って用意をして頂いておりました。ですので、こちらというよりは委託していた厨房の業者のミスではあるのですが、確認を怠ったというところにおいては施設側でも配慮しなければいけない部分でした。

ちなみに、こちらの方の食事形態は極刻み+トロミ使用。その方に、普通の刻み食を提供してしまったのです。
食事の咀嚼自体は出来たのですが、誤嚥に繋がったのはむしろ水分。
水分でのリスクというのは本当に私たちが考えている以上に注意が必要な項目でした。

一番誤嚥に繋がってしまったのが「みそ汁」でした。酷いむせ込みで呼吸が出来なくなり、SPO2も85%まで低下。むせ込みはタッピング等で落ち着いたのですが、SPO2が上がらず救急搬送。誤嚥性肺炎の診断で1ヵ月程入院する事になってしまいました。

対応者の中での対応

救急搬送の手順でしょうか。
うちの場合は救急搬送時も役割り分担を決めて、普段から訓練をしておりました。

まずは直近でケアするのは当然看護師。看護師が主体で酸素やその他、処置カートの手配等指示出し。緊急用具は常日頃から十分に確認していたので、すぐに対応する事が出来ました。

介護員は急変時には2人付きます。一人は看護師の指示に従って必要な支援を施す人。
もう一人は、メモを取る人。大きな事故になると、時系列での動きを必ず確認されますのでメモを取る事は必須です。
それから、相談員や管理者は必要な連絡対応です。
まずは救急車の要請。ケース記録の情報を元に、お薬の内容や既往歴等も一目でわかるよう普段から整理しております。
それからご家族への連絡。
起こった事故を伝え、搬送先の病院が確定後再度連絡。殆どは病院で落ち合う事で対応しておりました。

起こった事故は大きなものでしたが、対応の速さというところにおいては的確だったと自負しております。

今後同じ事例が起きた時の対処法

食事というのは当たり前の行為であり、当たり前の日常的な光景でもあります。ですが、高齢の方や重篤な病をお持ちの方にとっては命がけの行為でもあるという事をまずは認識しておく必要があります。
私の勤める施設では、食事時はテーブルが三列になっているのですが、必ず各テーブルに1名の介護員は見守りに入る形でした。それも、あまり監視的な雰囲気を感じさせない配慮が必要ですのでとても難しい支援の一つではありました。
幸いな事に、事業所に併設してデイサービスがありましたので、大きな事故や救急搬送を要する際は必ずそちらへ応援要請もしておりました。とにかく、こういった場合は人が何人いても多すぎるという事はまずないので。
そして、救急対応を計るにあたって、当事者以外の利用者さんの安全や不安の緩和というのも必要になってきます。
事故が起こらないよう配慮するのは最低条件ですが、全く何もないという事はあり得ませんので万が一の時に備えて慌てずに行動できるガイドラインを出しておくのも重要な事だと思います。

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