介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

利用者が服薬の習慣を忘れ薬に対し不信感を抱いた事例

対応者

対応者

対応者 介護福祉士

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 B1

認知症の状況 Ⅱb

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

利用者が服薬の習慣を忘れ薬に対し不信感を抱いた。

強くお願いしても認知症の方には逆効果となるケースが多いので、一度薬を見えない所に片付けました。そして、Iさんが時々話してくださる昔ご自分が通っておられた学校のことを尋ねました。Iさんの表情は最初は硬かったものの、お話しされるうちに穏やかになってこられました。学業優秀でいらっしゃったことや、お父様思いの息子様のお話を伺い褒め言葉をお伝えしました。お気持ちが和んでこられたところで服薬のお願いをしたところ、今度は応じてくださいました。 服薬の拒否的な反応に対して、ヘルパー側が強制するような言動をしなかったのが結果的に良かったと思います。Iさんの好まれる話題を提供することによって場面転換と気分転換をすることができ、服薬につながっていったと思います。時間的にやや余裕がある時間だったので、柔軟に対応することができました。

いつもと違う状況が生じると慌ててしまい、つい声掛けの声音が強くなってしまったり、高圧的な態度を示してしまうことがあるかもしれません。認知症の方に対応する時には、それはご利用者の態度を一層頑なにしてしまいます。むしろ落ち着いてゆっくり声掛けしたり、ニコニコしながらご利用者に声掛けしたりご利用者の好まれる場面転換をし、気分が少しでも良くなるようにケアできれば結果的に必要なケアがスムーズに進んでいくと思います。

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トラブルが起きた背景

Iさんは50代の息子様と2人暮らしをされています。息子様は朝から夜まで仕事に行かれるため、Iさんは日中独居となり、食事や服薬ができないためヘルパーの訪問を依頼されました。月曜日から金曜日まで12時から13時までの1時間の訪問です。Iさんはほぼ5分おきに会話したことやご自分でおっしゃったことを忘れてしまいます。息子様から「毎日お昼にヘルパーさんが来てくれる」と繰り返し伝えられており、ヘルパーが訪問してもにこやかに迎えてくださっていました。ある日の訪問時、昼食を召し上がっていただきお茶を一服飲まれた後、いつものように服薬の声掛けをしたところ、にわかに顔色が変わり「そんなものはいらない」とおっしゃいました。私は「これはお医者さんから出されているお薬で、毎日Iさんに飲んでいただいているんですよ」とお話ししました。Iさんは「そんなもの飲んだことはない、どんなものかわからないようなものは飲めない」と厳しい口調でおっしゃいました。

対応者の中での対応

強くお願いしても認知症の方には逆効果となるケースが多いので、一度薬を見えない所に片付けました。そして、Iさんが時々話してくださる昔ご自分が通っておられた学校のことを尋ねました。Iさんの表情は最初は硬かったものの、お話しされるうちに穏やかになってこられました。学業優秀でいらっしゃったことや、お父様思いの息子様のお話を伺い褒め言葉をお伝えしました。お気持ちが和んでこられたところで服薬のお願いをしたところ、今度は応じてくださいました。
服薬の拒否的な反応に対して、ヘルパー側が強制するような言動をしなかったのが結果的に良かったと思います。Iさんの好まれる話題を提供することによって場面転換と気分転換をすることができ、服薬につながっていったと思います。時間的にやや余裕がある時間だったので、柔軟に対応することができました。

今後同じ事例が起きた時の対処法

いつもと違う状況が生じると慌ててしまい、つい声掛けの声音が強くなってしまったり、高圧的な態度を示してしまうことがあるかもしれません。認知症の方に対応する時には、それはご利用者の態度を一層頑なにしてしまいます。むしろ落ち着いてゆっくり声掛けしたり、ニコニコしながらご利用者に声掛けしたりご利用者の好まれる場面転換をし、気分が少しでも良くなるようにケアできれば結果的に必要なケアがスムーズに進んでいくと思います。

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