介護施設の事例

施設名: 訪問介護(ホームヘルプ)

利用者が退院後に自宅が無数の虫だらけだった事例

対応者

対応者

対応者 サービス提供責任者

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況 Ⅱa

性別 女性

事例・対処法の要点まとめ

利用者が退院後に自宅が無数の虫だらけだったトラブル。

とにかく窓を開けてヘルパー、サ責ともに持参の手袋をしてゴミ袋を探し、なんとか座って字が書けるスペースを確保して契約を済ませた後は、怒濤の虫退治が始まりました。 戸棚や冷蔵庫の中にまで虫が入り込んでおり、ほぼ全ての食料は捨てるしかありません。 なんとか目につく虫は取り除いたものの、卵や幼虫はまだ隠れている状態。 とても約束の1時間では足りず、ケアマネージャーと増回の相談をしていたところ、Sさんはけろりとした顔で「別にいいわよ〜。一人で暮らせるし」と平気そうな顔。 後から聞いた話では、Sさんの娘さんは家には全く寄りつかず、緊急時も一切連絡はいらないと言われたそうです。 「あの親とは話が通じない」と呆れたように電話を切られたのが、ケアマネージャーへの最後の連絡だったとか。 筋力の衰えた体、虫だらけで食料もない家で「暮らせる」と言い放つSさんの認知症は見た目よりかなり重症かも、と関係者全員が覚悟を決めた出来事でした。 とにかく誰もがSさんとは初対面でほぼ情報もなかったため、普段の暮らしぶり何一つわからないのが最大の弱みでした。 普段から家が虫だらけだったのか、たまたま入院が長引いて発生しただけなのかは今も不明です。 ご本人は「大丈夫」としか言いませんが、積極的に虫退治をするわけでもなく、腐った食材も平気で棚に戻そうとします。 入院時は「明るくて優しそうな方」程度の印象だったSさんなのにと顔をひきつらせるケアマネージャーも気の毒でしたが、もう少し事前情報を徹底してほしかったというのが訪問側の本音です。

入院時は病院側が最低限の面倒を見てくれるし、本人もよそ行きの顔をしているので、退院後からケア開始となると別の顔を見せる方は予想外に多いです。 特に独居の高齢者は自分なりのルールで暮らしてきたので、自宅内での行動は意外に限られています。 何年も開けていない部屋や戸棚、賞味期限を見てもいない食品などもたまにあるので、退院直後のご自宅に入る場合、特に夏場は、訪問側も最低でもビニール手袋やマスク程度は複数枚用意して、カビの胞子や虫から身を守って下さい。

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トラブルが起きた背景

独居のSさんは、ご自宅で倒れて運ばれた後、病院で軽度の認知症と診断され、初めて介護度とケアマネージャーがついた方でした。
自分に介護が必要とはまるで思っておらず、ケアマネージャーも初対面で家族構成や人柄などもわからないことだらけ。
入院が3ヶ月と長引き、足の筋力も衰えて独居が不安になったため、退院初日を待って訪問介護に入ることになりました。
ほぼ全員が初顔合わせの状態でご自宅に入ったところ、無人の室内のそこら中から微かな音が聞こえてきました。
恐る恐る居間に入ると、救急搬送時からそのままになっていた食事の残り、買い置きの食料や野菜、そして家具にまで無数のハエがたかり、周囲には正体不明のサナギや幼虫が何百と落ちている状態。
ケアマネージャーとヘルパーが悲鳴を上げる中、Sさん一人が「あらあら虫だらけ」と平然としながら室内を歩いていました。
ひょっとして普段からこういう状態だったのではと、思わずゾッとしてしまいました。

対応者の中での対応

とにかく窓を開けてヘルパー、サ責ともに持参の手袋をしてゴミ袋を探し、なんとか座って字が書けるスペースを確保して契約を済ませた後は、怒濤の虫退治が始まりました。
戸棚や冷蔵庫の中にまで虫が入り込んでおり、ほぼ全ての食料は捨てるしかありません。
なんとか目につく虫は取り除いたものの、卵や幼虫はまだ隠れている状態。
とても約束の1時間では足りず、ケアマネージャーと増回の相談をしていたところ、Sさんはけろりとした顔で
「別にいいわよ〜。一人で暮らせるし」と平気そうな顔。
後から聞いた話では、Sさんの娘さんは家には全く寄りつかず、緊急時も一切連絡はいらないと言われたそうです。
「あの親とは話が通じない」と呆れたように電話を切られたのが、ケアマネージャーへの最後の連絡だったとか。
筋力の衰えた体、虫だらけで食料もない家で「暮らせる」と言い放つSさんの認知症は見た目よりかなり重症かも、と関係者全員が覚悟を決めた出来事でした。
とにかく誰もがSさんとは初対面でほぼ情報もなかったため、普段の暮らしぶり何一つわからないのが最大の弱みでした。
普段から家が虫だらけだったのか、たまたま入院が長引いて発生しただけなのかは今も不明です。
ご本人は「大丈夫」としか言いませんが、積極的に虫退治をするわけでもなく、腐った食材も平気で棚に戻そうとします。
入院時は「明るくて優しそうな方」程度の印象だったSさんなのにと顔をひきつらせるケアマネージャーも気の毒でしたが、もう少し事前情報を徹底してほしかったというのが訪問側の本音です。

今後同じ事例が起きた時の対処法

入院時は病院側が最低限の面倒を見てくれるし、本人もよそ行きの顔をしているので、退院後からケア開始となると別の顔を見せる方は予想外に多いです。
特に独居の高齢者は自分なりのルールで暮らしてきたので、自宅内での行動は意外に限られています。
何年も開けていない部屋や戸棚、賞味期限を見てもいない食品などもたまにあるので、退院直後のご自宅に入る場合、特に夏場は、訪問側も最低でもビニール手袋やマスク程度は複数枚用意して、カビの胞子や虫から身を守って下さい。

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