介護施設の事例

施設名: 通所リハビリテーション(デイケア)

利用者宅の衛生状況が悪い事例

対応者

対応者

対応者 支援相談員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況 Ⅱa

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

利用者宅の衛生状況が悪いトラブル。

その場ではお話できませんでしたが後日、参加していたケアマネさんと雑談をしている際に担当者会議時のお話になりました。 衛生環境があまりに劣悪でしたので、僕もケアマネさんもヘルパーを入れる事は急務である事を認識し、一ヶ月後にはヘルパーさんが介入。 以後、比較的お部屋の中は綺麗に保たれるようになり、心なしかそれ以後ご利用者さんの肌艶も良くなった気がしました。 人間だけではないのかもしれませんが、もしかしたら人というのは過酷な環境下に慣れればそれなりに適応できる能力があるのかもしれません。 ですが、日本国憲法には「人間らしい生活を営む権利」という文言がありますので、その権利が何かしらの要因で阻害されているのであれば私達も放置する事は出来ません。こうした時、もちろん私達のような通所事業所は直接的なお手伝いは出来ませんが、サービスの中核となるケアマネさんと相談する事で間接的に補う事は可能だと思います。そういった点では今回は担当者会議への参加がとても重要であったと認識しています。

笑い話の一つとして記載しましたが、実際自分に置き換えた時、この環境で生活は難しいと思いました。介護や支援は相手の立場に立って考えて行くことが一番近道だと考えていますが、その劣悪な環境が当たり前で本人は困っていないという時、私達はどう関わっていくべきなのでしょうか。 非常に難しい問題です。 自立出来ていると捉える方ももちろんいるかも知れません。ですが、そのままの状態で見なかった事にしてしまうのは、ネグレクトという捉え方も出来るかも知れません。 一番は、ご本人及びご家族のニーズが正しい判断のもと聴取されたものなのかどうかを把握する事だと思います。

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トラブルが起きた背景

訪問時の笑い話が続きます。
今回の方は老人世帯で夫婦二人暮らし。ご自宅はそうとう古い建物で、玄関から上がった際に床がバリ!!っと鳴り響いたのは僕自身ヒヤリとしましたが、それ以上にヒヤリとしたのが衛生状況。
畳の床は真っ白になる程の埃。
テーブルは埃が油でこびりついています。
それでもこちらのご夫婦は最大限に僕らをおもてなしして下さっていたのでしょう。
奥様がふと震戦のある足で立ち上がり「あら、お茶も出さないでごめんね」とポットへ向かいました。
お盆に人数分のお茶を汲んで戻ってきたのですが、まずはお茶を配布する際手がプルプルと震えています。その度に、ビシャっと湯呑から水がはじき出されるのが見えます。
僕の手元にお茶が届いた際は、コップの3分の1も中身が入っていない状態。
更に、確かに急須からお茶を入れていたはずで、急須には茶の葉がこびりついていたのも見えたのですがどう見ても色がない。
それどころか、湯呑の底に長年蓄積した付着物が真っ黒くこびりついています。
基本的に出されたものは一口は手を付けるようにはしていたのですが、この場ではどう頑張っても無理でした。
すると奥様が再び立ち上がります。
「あら若い人はお茶なんて飲まないわね。じゃ、こちらをどうぞ」
と差し出されたクリームパン。
この日は真夏日でした。
更に、クリームパンのはずなのに、瀬戸物のお皿に触れると硬いカチンという音がします。
この時、僕はパンという食べ物はこんなに硬くなるものだというのを初めて知りました。
ふと、出して来たパンの袋が目に入ります。
賞味期限何と三ヶ月前。
もちろん、僕も関係者も一切手を付けませんでしたが逆に言えば、このご夫婦は常に食生活がこういった状況なのでしょう。

対応者の中での対応

その場ではお話できませんでしたが後日、参加していたケアマネさんと雑談をしている際に担当者会議時のお話になりました。
衛生環境があまりに劣悪でしたので、僕もケアマネさんもヘルパーを入れる事は急務である事を認識し、一ヶ月後にはヘルパーさんが介入。
以後、比較的お部屋の中は綺麗に保たれるようになり、心なしかそれ以後ご利用者さんの肌艶も良くなった気がしました。
人間だけではないのかもしれませんが、もしかしたら人というのは過酷な環境下に慣れればそれなりに適応できる能力があるのかもしれません。
ですが、日本国憲法には「人間らしい生活を営む権利」という文言がありますので、その権利が何かしらの要因で阻害されているのであれば私達も放置する事は出来ません。こうした時、もちろん私達のような通所事業所は直接的なお手伝いは出来ませんが、サービスの中核となるケアマネさんと相談する事で間接的に補う事は可能だと思います。そういった点では今回は担当者会議への参加がとても重要であったと認識しています。

今後同じ事例が起きた時の対処法

笑い話の一つとして記載しましたが、実際自分に置き換えた時、この環境で生活は難しいと思いました。介護や支援は相手の立場に立って考えて行くことが一番近道だと考えていますが、その劣悪な環境が当たり前で本人は困っていないという時、私達はどう関わっていくべきなのでしょうか。
非常に難しい問題です。
自立出来ていると捉える方ももちろんいるかも知れません。ですが、そのままの状態で見なかった事にしてしまうのは、ネグレクトという捉え方も出来るかも知れません。
一番は、御本人及びご家族のニーズが正しい判断のもと聴取されたものなのかどうかを把握する事だと思います。

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