介護施設の事例

施設名: 生活介護

チック症の方がストレスを感じ指の皮をむいた事例

対応者

対応者

対応者 生活支援員

対応者 女性

お相手

対応者

寝たきり度 わからない

認知症の状況 わからない

性別 男性

事例・対処法の要点まとめ

チック症の方がストレスを感じ指の皮をむいた。

Hさんの皮をむく行動がどのタイミングで現れるか観察していたことと、活動内容のスケジュールを組み直した点が良かったと思います。Hさんがチック症であることを前提に観察していたので、ストレスと皮をむく行動の関係性に気付けました。また軍手の着用は自傷行為がある利用者に対する支援方法として学んでいたので、今回応用できたことが良かったです。

能力の高い利用者に対して支援者側は少しずつ本人に負担をかけている場合があります。「これくらい理解できているだろう」と思い込んで声掛けがおろそかになってしまったり無理な課題を与えてしまうことがあり、本人の困り感に気付けないまま支援を続けてしまいがちです。その結果としてHさんのように皮を異常にむいてしまう=「自傷行為」にまで発展してしまいました。本人も心の声を伝えるのが苦手である為、支援者は自傷行為であることすら気付いていませんでした。また医者の言葉は障害者を理解した上での見解でない為、それを鵜呑みにしてしまうとますます改善から遠のいてしまうのです。利用者の日頃の行動をよく観察し、特性を理解した上でトラブルに対処することで解決の糸口が見つけられます。支援者が困っていることは利用者の困っていることに通ずるので、利用者の困り感をキャッチできるようによく観察しておくといいでしょう。

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トラブルが起きた背景

Hさんは、1年前に私の部署に移動してきました。Hさんは作業能力が高い方で、移動前の部署で日中の活動内容は基本的に「作業」でスケジュールが組まれていました。流れに沿った支援をということで、私の部署でも日中の活動に作業を取り入れましたが、支援を始めて2か月ほど経った時、Hさんが作業中に親指の皮を異常にむいている姿を目撃しました。移動前の部署から親指の皮をむくという行動があり、皮膚科で「湿疹」と診断されたということでしたが、作業が始まると親指の皮をむいていることに気付きました。作業にストレスを感じているのではと思った私は、作業時間の短縮を提案しました。午前中のみ作業を提案し、昼からはHさんの趣味の時間を提供することにしたのです。作業中は右手に気が向かないように軍手を着用してもらいました。それから少しずつHさんの皮をむく行動が見られなくなりました。全くむかなくなったわけではありませんが、むく回数は減り患部の状態を良い状態で維持できています。またチック症状も軽減され、以前より落ち着いて活動に参加することができています。

対応者の中での対応

Hさんの皮をむく行動がどのタイミングで現れるか観察していたことと、活動内容のスケジュールを組み直した点が良かったと思います。Hさんがチック症であることを前提に観察していたので、ストレスと皮をむく行動の関係性に気付けました。また軍手の着用は自傷行為がある利用者に対する支援方法として学んでいたので、今回応用できたことが良かったです。

今後同じ事例が起きた時の対処法

能力の高い利用者に対して支援者側は少しずつ本人に負担をかけている場合があります。「これくらい理解できているだろう」と思い込んで声掛けがおろそかになってしまったり無理な課題を与えてしまうことがあり、本人の困り感に気付けないまま支援を続けてしまいがちです。その結果としてHさんのように皮を異常にむいてしまう=「自傷行為」にまで発展してしまいました。本人も心の声を伝えるのが苦手である為、支援者は自傷行為であることすら気付いていませんでした。また医者の言葉は障害者を理解した上での見解でないため、それを鵜呑みにしてしまうとますます改善から遠のいてしまうのです。利用者の日頃の行動をよく観察し、特性を理解した上でトラブルに対処することで、解決の糸口が見つけられます。支援者が困っていることは利用者の困っていることに通ずるので、利用者の困り感をキャッチできるようによく観察しておくといいでしょう。

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