介護施設の事例

施設名: 通所リハビリテーション(デイケア)

通所リハビリテーション(デイケア)管理者(施設長・ホーム長)なし

対応者

対応者

対応者 管理者(施設長・ホーム長)/男性

お相手

対応者

寝たきり度 A2

認知症の状況

性別 男性

トラブルが起きた背景

令和2年12月に私が勤めている介護老人保健施設の通所リハビリテーションのご利用者Hさんが、女性職員に対して身体を触るなどの行為がありました(もともとそのような行為は頻繁にあり問題にはなっていました)。介護課長である私は、その時に嫌な思いをしていた女性職員からの訴えを聞き、これまでの行為も含めてさすがに見逃すことはできないと思い、当利用者に対して注意をしました。するとそのご利用者は激昂し、ポケット内に自宅から持ってきたと思われるカッターナイフを出して振り回したのです。男性職員数名で対応し、カッターナイフを取り上げて、すぐにご家族へ連絡をして迎えに来ていただきました。当事業所ではその方の利用中止を決定し、その後は精神科の病院に入院をしたと聞いています。

対応者の中での対応

カッターナイフを出した時点で、周りのご利用者の安全を考えることができたことと、一人で対処をしないで男性職員を呼んで、複数名で対応した点は良かったと思います。意外と冷静に対応できた点が良くて、おおごとにはならなかったのかなと思っています。

今後同じ事例が起きた時の対処法

その方はもともと統合失調症の既往歴がありました。当施設の母体が精神科であるため、当事業所では精神疾患のある方も多く利用をしています。今回私が冷静に対応することができたのは、精神疾患がある方の対応経験が豊富だったことと、その方の事前のアセスメントでも、気に食わないことがあると怒る可能性があるのではないかという予測があったからだと思います。現在、そして今後の世の中を考えると、精神疾患を抱えているご利用者や生育歴や家族関係等で複雑な方も増えてくると思います。介護技術や認知症の理解のみではなく、精神疾患を抱えている方の理解を深めておくことと、日々のアセスメントをしっかりと行っておくことで、思わぬことが起きた時に冷静に対応をすることも可能になるのではないかと思います。

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