介護施設の事例

施設名: 通所リハビリテーション(デイケア)

通所リハビリテーション(デイケア)管理者(施設長・ホーム長)なし

対応者

対応者

対応者 管理者(施設長・ホーム長)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J1

認知症の状況 Ⅱa

性別 男性

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トラブルが起きた背景

介護施設において、些細なミスも事故として扱うことは大変重要な事です。
6年前、新規でお受けしたばかりで二回目のご利用の際のことです。
昼食提供をしているので、ほとんどの方が食後に内服されているのですが、この方は実態調査後、薬が追加になっておりその情報を把握できず、ご本人も以前内服していた内容しかご持参されていなかった為、二回目の利用まで、お薬が足りていないことに誰も気付けなかったという事例です。
診療情報提供書は必須なのですが、利用までに間に合わないことも多くこちらの方はご自身で受診されており、ご家族すらその情報を把握しておりませんでした。
何気ない会話の中でお薬が追加になっていることが確認され、かかりつけ医へ連絡すると、前頭側頭型認知症の診断が新たに下っており安定剤が処方されておりました。

以前の内容にはアリセプトが含まれていたのですが、前頭側頭型認知症にアリセプトはむしろ逆効果で有り、どうりで通所中にプツンとスイッチが入ったように人格が変わる場面が目立つわけだと納得。

その情報をご家族へこちらから提示。
それまでの二回の通所で見られていた暴言がそれ以降はまったく表出されなくなりました。

対応者の中での対応

お薬の内容は分かりませんでしたが、当初のアリセプトに対し、症状が合致しないところは療法士と情報共有しておりましたので、いずれ認知症専門外来を勧めた方が良いのではないかと話が出ておりました。
その中で、利用時は受診状況を送迎の度に確認することになっていましたが、その指示がワーカーの方へ周知されておらず、確認が漏れていたことも要因の1つでした。
その中で、何気ない会話からその情報を報告してくれたワーカーさんには今でも感謝しています。

今後同じ事例が起きた時の対処法

利用時の確認も勿論大事ですが、今回はコミュニケーション支援の重要性を改めて実感しました。
その中で、優れたワーカーさんだと頭が下がる部分としては、不穏、正常の観察をしている中で、正常な状態の時の見当識がしっかりしているという部分をしっかりと見極めて、その際に気になる部分を何気ない会話から聞き出してくれたことでしょうか。

おそらく、ご本人もそのスイッチが切り替わる前後の状況は理解しておらず、正常な際も他の利用者さんからは偏見の目で見られてしまう場面が多々あり、苦痛を与えてしまった罪悪感は今も消えません。

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