介護施設の事例

施設名: 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)管理者(施設長・ホーム長)なし

対応者

対応者

対応者 管理者(施設長・ホーム長)

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 A1

認知症の状況 Ⅲa

性別 女性

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トラブルが起きた背景

Sさんは昨年に当施設に入居された方ですが、入居当初は軽度の認知症はあったものの身体的には自立しており、穏やかに生活されていました。先日体調不良にて近くの総合病院に受診したところ、内科的疾患にて1週間程度の入院をすることとなりましたが、その入院中から家に帰りたいと体調が悪い中病棟内をうろうろ徘徊するようになり、看護師さんたちも対応に苦慮していたと聞いています。体調が改善し退院となり、自分が退院の対応をしたのですが、帰りの車の中でも「これでやっと釈放されて家に帰れます。ありがとうございます」と話されており、その時から嫌な予感はしていましたが、それが現実のものになってしまいました。退院して帰所してから毎日のように「そろそろ自宅に帰りたいと思います」「家には小学生の娘が帰りを待っているので帰らないとならない」「夫が自宅で心配するので(夫様は系列の特養に入居中)帰してもらえませんか?」などなど、毎日というより毎分の様に訴えを繰り返されるようになり、対応するスタッフも精神的に疲労が見られるようになってきています。長女様は遠方の為なかなか来ることが出来ない事と、コロナウイルスの関係で面会が出来ないことが拍車をかけているようにも思えます。本人に対して「今はコロナだから帰れないよ」と言うと怒り出してしまうので、現在は娘様と相談しましょう、急いで帰る用事が無ければ明日娘様に聞いてみましょう、などとお話ししながら対応していますが、その時は了解されるのですが、自室に戻るとすぐ忘れてしまうので、またスタッフを捕まえて同様の訴えを繰り返されています。娘様も精神科の受診の必要性を感じている為、近々物忘れ外来に受診して医師との相談をすることになっています。

対応者の中での対応

すぐにダメ、無理、出来ないと否定するとどの方も拒絶の対応を示してしまい、かえって帰りたい気持ちが強くなるのでまずはゆっくり訴えを聞くこと、なぜに帰りたいのかを考えて話を組み立てる事、本人の勘違いがあるなら、自尊心を傷つけないように勘違いを正してあげることでその方が安心すると思います。悪かったことは「さっきも話したけど」と言ってしまったこと。その方にとっては初めて話す内容だったかもしれないので、それはいただけなかったと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

上記でも記入しましたが、まずはゆっくり訴えを聞くことが大切と思います。だいたい帰宅願望の訴えは勘違いや不安から来るものと思いますので、まずはその方の訴えをしっかり聞いて、どう返してあげたら安心するかを考えて返答することが大事になってくるかと思います。認知症の方は数分前のことも忘れてしまっていることが多いですが、嫌な対応は意外と覚えていることが多いので、まずは嫌われないようにすることですが、ダメなことはダメとはっきり言わないとならないので、そこの返しがなかなか大変だと思います。認知症でもいろいろな方がいますので、一概にこれが正解と言う対応はないと思いますが、業務に追われている中でもまずはその方にしっかり寄り添うことがベストな結果を生むものだと思います。

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