介護施設の事例

施設名: 訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーション支援相談員がん

対応者

対応者

対応者 支援相談員

対応者 男性

お相手

対応者

寝たきり度 J2

認知症の状況

性別 男性

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トラブルが起きた背景

6年前の報酬改定はとても大きな変更内容でした。入所系は用件がかなり厳しくなり、通所部門においては介護予防の概念がより一層強くなったのがこの時期ともいえます。あちらこちらで<リハビリ特化型>を掲げる事業所が増えたことでもわかるように、デイサービスがリハビリを主体的に行うことで通所リハはより一層医療色を強く求められるようになりました。
もちろん従来型での受け入れも可能ではあるのですが、単価が非常に安い。
急性期を積極的に受け入れ、かつリハビリ終了の目安を明確化することを求められました。
僕の勤める事業所は幸いなことに通所リハと通所介護が並列していたので、同じ場所で今後もサービスを受けることができるということを大きな特徴とし、その年度の運営を再開しました。
この時のトラブルが末期癌で受け入れしていたTさんという方。
とてもお元気な方で末期癌であることを我々も忘れてしまうほどでしたが、前立腺癌から骨転移しており、関節可動域訓練はもちろん、当時僕らの事業所でアピールポイントにしていたパワーリハの実施も厳しく、その矢先の報酬改定だったので隣のデイサービスでも必要な生活訓練を受けることができるからとデイサービスの利用をお勧めしたのですが・・・
ご本人はお若い方だったので、リハビリという名目で通所すること自体が生活のモチベーションにつながっていたようです。
提案した際はご本人も快く受容して頂いたのですが、結局デイサービス移行後は通所が滞ってしまい、走行しているうちに状態低下。
結果論ですが、もう少し生活のモチベーションを保って頂ければまた、余命も長かったのではないかと未だに心残りな事例です。
ご本人がお亡くなりになった際、ご家族がこちらの事業所にもご挨拶に来所して下さったのですが、強く不満を言われることはありませんでしたが、やはりリハビリを目的に通っていた時期と比べると、それ以降の生活状態も非積極的になってしまったことを伺いました。
精度的な部分は厚労省が提示するもので、もちろんそれには意味があることは僕らも充分に把握しているつもりですが。
やはり、理想と現実のギャップは大きいとつくづく実感する残念なケースでした。
記入した通り、ご家族様もこちらの対応には納得して下さっており、ご本人もある程度満足はしていたようだと伺いました。
職員として、特に末期の方ですので可能な限り最後まで受け入れ出来れば良かったのかなぁ・・・と今も思っています。

対応者の中での対応

こう言った時、ご本人のニーズはもちろん重要ですが、やはり利用が長くなってくると通所の意味合いは変わってきます。特に、リハビリとはいえ高々週に2、3回の通所頻度で、何かが変わるかというとそうではなく、むしろサービスを受けいていない日にも同様に自分で訓練することで効果は倍増します。
逆に、それが出来れば通所リハは終了時期ということで、そういった導入の段階でのサービスということを事前に説明しておけばまた違うのかもしれません。
直前に異動があり、僕もこちらの方に最初から関わっていたわけではなかったので、その分の説明が不十分だったところが良くなかった点ではないかと思います。

今後同じ事例が起きた時の対処法

介護に関しては、ほとんどの方が人生の最後の1ページを刻む。その重要なポジションに我々が存在している。
そう考えると、とても重要な仕事だと思います。
携われば携わるほど、本当にこれで良かったのだろうか??と迷うことが多いと思いますが、そんな時思い返して欲しいのが、自分がその立場だったらということ。置き換えてみることで見え方も変わってくるかと思います。

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