介護施設の事例
施設名: その他
利用者が自分で決めたノルマが達成できずパニックを起こした事例
対応者
対応者 サービス提供責任者
対応者 男性
お相手
寝たきり度 J1
認知症の状況 Ⅰ
性別 男性
事例・対処法の要点まとめ
利用者が自分で決めたノルマが達成できずパニックを起こした。
Kさんは仕事をしているという気持ちが非常に強い利用者で、取引先や作業の流れを把握していました。その特性を踏まえて、事業所からでなくてあえて取引先の会社からの手紙だと思わせて文章を作るといった考えが、すごいと思いました。
利用者に対して注意などを促した張り紙や手紙を掲示する時に、事業所や支援員からの訴えだと全く効果を発揮しない場合もあります。その時は利用者の特性を見つめ直し、利用者が興味を持っていることや気にしているものに視点を変えてみましょう。第三者からのアプローチが効果的であれば、「◯◯さんがこう言ってたよ」と興味の対象である人物の名前を出して話をするのも1つの方法です。言葉で通じにくい利用者には、同様の内容のものを張り紙にするなど視覚的なアプローチも試してみるといいでしょう。
トラブルが起きた背景
Kさんは数字にこだわりがある利用者です。日中の活動で部品の箱詰め作業を行っていますが、1日のノルマを自分の中で決めるとその数を達成しなければパニックになり、作業材料を投げることが頻繁にありました。Kさんには声掛けも通りません。部品の数がいつもと違うことはよくあるので、作業の度に支援員は肝を冷やしていました。そこでサービス管理責任者Hさんは、作業における取引先の会社からの文章に見せかけたものを独自で作ることにしました。内容は、『部品の数が足りない時は、次回多めに納品します。足りなくてもノルマは達成です。株式会社◯◯』というものでした。この文章をKさんに見せると納得し、部品の数が足りなくてもパニックを起こさないようになりました。
対応者の中での対応
Kさんは仕事をしているという気持ちが非常に強い利用者で、取引先や作業の流れを把握していました。その特性を踏まえて、事業所からでなくてあえて取引先の会社からの手紙だと思わせて文章を作るといった考えが、すごいと思いました。
今後同じ事例が起きた時の対処法
利用者に対して注意などを促した張り紙や手紙を掲示する時に、事業所や支援員からの訴えだと全く効果を発揮しない場合もあります。その時は利用者の特性を見つめ直し、利用者が興味を持っていることや気にしているものに視点を変えてみましょう。第三者からのアプローチが効果的であれば、「◯◯さんがこう言ってたよ」と興味の対象である人物の名前を出して話をするのも1つの方法です。言葉で通じにくい利用者には、同様の内容のものを張り紙にするなど、視覚的なアプローチも試してみるといいでしょう。
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