介護施設の事例
施設名: ショートステイ
利用者家族からスキンケアについてのクレーム事例
対応者
対応者 介護職員
対応者 男性
お相手
寝たきり度 わからない
認知症の状況 わからない
性別 女性
事例・対処法の要点まとめ
利用者の家族からスキンケアについてのクレームがあった。
化粧水塗布のタイミングを決め、チェックリストを作って塗り忘れを予防した。
謝罪だけではなく具体的な対策を講じ、家族からの信頼を得ることが重要。
トラブルが起きた背景
Kさんは車椅子で移動され立位等はあまり取れませんでした。
また認知面は軽度な物忘れはあるものの自分の意思は言える方でした。
比較的若い方でご家族の方に非常に大切にされている方でしたので、ご家族からの要望も細かくありました。
ある日、「化粧水や乳液といった化粧品が減っていない。塗っていないのではないか」とのクレームがあり、実際に塗っていませんでした。
対応者の中での対応
飲み薬や軟膏等はご家族の指示、あるいは医師や看護師の指示通りに塗布しておりました。
ですがクレームの通り化粧水や乳液、リップクリームといったものは塗っておらずそれまではその都度塗布していきましょうとの漠然とした決まりでした。
ご家族に謝罪をした後、別日にミーティングをし、とりあえず朝と夕で塗ることに決めました。
また同じクレームを防ぐためフローシートの中にある軟膏チェックの欄を作り、朝夕に塗布した方のサインをするようにしました。
こうすることで職員に意識づけして化粧水、乳液などの塗り忘れを予防しました。
良かった点としましては、それ以降ご家族様より同様のクレームをいただくことはなく、それは適切な対応ができたと自分では感じております。
仕事としてみるならばサイン漏れ等も時々ありましたがそこは大きな問題ではございません。
大事なところとしては、ご家族からこれ以上この件に関してクレームをもらってしまうような隙を残さない対応ができたところだと思っております。
今後同じ事例が起きた時の対処法
クレームというのは要望だと考えるべきでその要望に対し会社、チーム、個人がどのように対応するのかというのを家族は見ていると意識するべきです。
例えば今回の件でクレームを受けた際に仮にご家族に「以後気をつけます」と言うだけだとどうなるでしょうか。
具体性に欠けると思いますし、何より再発した時に信頼を失うことになります。
ですが今回の対応は謝罪だけでなく具体的な対策を考案し、また説明できる状況を作ることでご家族からは信頼を得られますし、そしてチームとしても塗り忘れを防ぐことができました。
もちろん全ての要望に応える必要はありません。
中には無茶な要望もあります。
そういったものにはチームや上司なども交え、全てを叶えるのは難しくても一企業としてできるだけはやらせてもらいますという姿勢を見せることが大事です。
要望を受ける、そして要望に応えることで信頼を得る、信頼を得たところでまたご利用いただく。
おそらく営業などではよくある手法ですが、この循環を作ることでご家族と介護職でより良い関係を築き、そしてそれを守り続けることがより良い介護の形だと考えます。
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